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カウントダウン
【女性向け 官能小説】

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-4


蒼くんはお昼前の講義には必ず教室まで迎えに来た。
そこまでしなくても食堂で待ち合わせようよ。と言ったのに
ダメ。と受け入れない。

理系の蒼くんと文系の私は校舎も違うから
私は蒼くんが来るまで教室での待機を命じられてる。

今日はいつもより蒼くんの到着が遅い。

「里香。蒼を待ってんの?」

教室の前を通り過ぎようとして元カレが私を見つけたらしい。
「なんで蒼くんだって思うのよ」
そう、ふてくされて聞けば
「あっはっは。里香と蒼の事、近頃有名だよ。
あの蒼に溺愛されてるんだって?」
からかわれてそんなことを言われれば
恥ずかしくなって話題を変えようと
「あんた、教育実習はどうだったのよ?」
と聞いた。
「俺らのファーストキスの場所の話?」
なんて言ってくるから
「バカ」
と、笑いあった。

こいつは本当に子供みたい。
高校の先生じゃなくて
小学校の先生になればいいのに。
脳内レベルが同じだから上手くやれるよ。

元カレだけど、内部生同士で共通の友達も多いし
友達の期間も長いから
今でもこんな風に笑いあえる。

「里香」

軽く肩で息をしながら入口で蒼くんが大声で私を呼んだ。

「蒼のヤツ、余裕ないな」
元カレがそんな蒼くんを見て苦笑いをするけど

「そんなんじゃないよ」
と答えて私は蒼くんの元に歩きだす。

「急がなくてもよかったのに」
きっと講義が終わるのが遅れて
走ってきてくれたに違いない。
うっすらと汗をかいてる。
その汗をふこうとタオルで蒼くんの額に手を近づけた時

「あいつともっと話していたいから?」
と言って、上げかけた私の腕を握ると
痛いぐらい引っ張って誰もいない裏庭に連れて行かれた。

「痛いって」
それでも離そうとしない蒼くんを睨みつけたら

「ファーストキスはあいつだよね?」
次の瞬間に唇が重なっていた。







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