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月夜のヴィーナス
【SM 官能小説】

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月夜のヴィーナス-2

「あ、あ、あ〜あ、あ〜あ・・・」
間違いない。声は隣りの部屋だ。昼間から夫婦仲良くセックスしているのか?でも夫の声はしなかった。
「あ〜あ、あ〜あ、あ・あ・あ・」
あるいは隣りの人妻はAVでも観てるのかな?まあ女だってAV観ても不思議ではない。竜次の過去の女でもAV鑑賞が好きな女はいた。きっとそうだ。AVでも観てるんだろう。そのとき隣りの部屋のベルが鳴った。
「和田さん?和田静香さん?速達です」
郵便屋のようだ。あの女は静香っていうのか。少し間があってから静香は何事もなかったように玄関に出た。あの声は勿論途絶えた。郵便屋が立ち去りバイクの音が消えるとまたあの声が始まった。
「あ、あ、あああ」
ところが不思議なことにテレビの音もしだしたのだ。情報番組のようだ。ということはあの声はAVではないのだ。するとまさかと思うがあの声は自慰行為?
まさかなあ。いや、女だってオナニーはする。でも昼間から窓開けて。まさかな。竜次は気になって仕方ないので真実を探ることにした。まず隣りのあの声を携帯に録音した。そして竜次はブルーのシャツに上下黒いスーツに身を包み、部屋を出た。隣りの部屋の前に立つ。そして心を落ち着かせてベルを押した。
「はい」
少し間があってから静香がチェーン越しにドアを開ける。ピンク色のガウン姿だった。エロい匂いが体から漂っている。
「何ですか?」
笑顔もなく愛想のない返事だ。静香のガウンの中身を見たいと思った。
「隣りに住んでる犬山と申します。私は作家なんですか取材にご協力願えないかと思いまして」
「取材?」
「はい」
「どんな?」
「ズバリ中年女性の性についてです」
「性?」
「はい」
「昼間から何言ってるの?」
静香はドアを閉めようとした。慌てて竜次はドアに右足を突っ込んだ。
「真面目な話です。いやらしいことではありません。真面目に性を題材にしてます」
見た目は悪くない竜次のスマイルに静香もぐらっときた。
「じゃあ10分だけよ」
「結構です。ありがとうございます」
竜次は部屋に入れてもらえた。ベッドには乱れがあった。
「お茶入れましょうか?」
「いいです。10分ですから」
静香と竜次はキッチンの机に向かい合った。お互いに目と目が合うのを竜次は避けた。
「質問をどうぞ」
「じゃ質問させてもらいます。えっと名前は・・・」
「静香でいいです。でも記事にはSさんにしてください」
「静香さんは自慰行為の経験は?」
静香は不意をつかれ落ち着かない様子でタバコをくわえた。手が震えている。そのタバコを竜次は素早く取り上げた。
「おやめなさい。せっかくの美貌が勿体無い。肺にも声にも肌にも悪い」
竜次の目は真剣だった。この人はどこか違う。今までの男とは違う。静香はそう思った。静香の夫である誠は浮気をしている。それがわかってから静香はタバコを覚えた。静香には竜次は誠実そうに見えた。きっと浮気なんてしないんだろう。そんな気がした。
「改めて聞きますが、自慰行為の経験は?」
「ありません」
「じゃあこれは?」
竜次は録音した声を静香に聞かせた。静香の顔色が変わった。
「どうして?」
「丸聞こえだよ。したいならそっと静かにすればいい」
「そんなに大きかった?」
「ああ。郵便屋にだって聞こえたかもしれない」
「え?聞こえたかなあ?」
「旦那さんとのセックスだけで満足できずにオナニーを?」
静香は目を潤ませた。


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