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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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言えなくて…言えなくて-4

「はいっ!お水取り替えといたよっ!」

私は、彼が絵を描いて汚れた水彩パッドを、綺麗な水に取替え、この日は部活を部長に
言って休ませて貰い、彼のサポートに専念する事に。

「有難う!」

笑顔でお礼を言う絆、何時もと変わり無く、それから真剣な表情で絵の作業に戻り
私は、その姿をぼんやりと見つめる。

今朝、何時も通り元気に挨拶をしたら、最初ビクついて来たけれど、少しの間の後
挨拶を返して来て。それから授業の合間を縫って、彼の様子を見たけれど、何処か
後ろ姿がドンよりとしている感じで。

「絆…」

一体どうしたって言うの?
こっちまで気持ちがドンよりしてきたよ。

「先輩、どうしたんスカ?さっきから筆が進んでませんが?」
「えっ?そうかな?」

そう彼の絵をヒョイと覗く、彼の後輩の加藤君。学年は同じダガ後から絵に前から興味
があって、彼が先生に言って立ち上げた美術部に入部してくれたやや背の高い眼鏡を
掛けた数少ない部員の一人。先ほどから、横で絆の筆が鈍ってる事に疑問を抱いていた
そうで。

「そうよ、見てるこっちまで絵に対する情熱が失われるわ…」
「い、伊藤サン。」

何時も低いトーンで、何処かタメ口で容赦無い言葉を口にするもう一人の背の低い眼鏡を
掛けた、(そういやこの子の笑ったとこ見た事ないな)女子部員の伊藤サン

「私だって笑い事くらいあるわよ、人間何ですからフフ…」

ひぃぃぃ、テレパシーか!

その後輩二人が、部長である(ちなみに私はマネージャーと言う何処か強引なポジション)
絆の様子が可笑しい事を感じた様で。

「その人の描いてる絵や、筆の動きで何となくわかるのよ」
「はぁ…流石ね」

前世は超能力者ですか?伊藤サン…

「別に、僕は、普段通りだけど…」

しかし何処か動きがぎこちなく、あたふたと筆をパッドに入れ洗うも、納得行かない
後輩二人が、静かに彼を見つめ。

「……、そう、だね」

自分でも薄々解ってた彼は、腰を上げ、今日の所はこの辺で引き上げる事にし、後片付けを始め、私もそれを手伝い、軽く礼を言われ。



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