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噂をすれば恋
【女性向け 官能小説】

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「柳下さーん。二人のインタビュー記事そろいました!
他の記事も編集終わってます。
最後に確認してもらって印刷かけていいですか!」

これを印刷にかければ広報の仕事は終わり。
後は総務部が全社員に配布してくれる。

あ〜。と仕事のような仕事じゃないような、疲れる社内報の
編集が終わったところで自販機コーナーに休憩に行く。

「山口。社内報終わったのか?」
と声をかけられ振り向くと加藤さんだ。

「はい。無事に。あ!森川さんに話を通してくださって
ありがとうございました」
「いや。いいけど。山口、金子と付き合ってるんだって?」

同期の連絡網、バカにできず・・・

「まぁ」

付き合ってる。と明言していいのか迷う。
この関係を付き合ってると表現していいのか?

「森川が『あの金子が本気らしい』って騒いでたぞ?」
と笑うけど。
その『あの』と『本気』が気になるところ。

あの、というのは女に本気にならないのに。
という意味だろう。

本気、と言うのは電話してきた事と、外で待っていた事だろうけど
あれは本気とは違う気がする。

「金子さんってどんな人なんですか?」

と、『彼女』であろう私が、逆に加藤さんに聞いてみる。
ん?と怪訝そうな顔をしたけど
「知らないのか?」
と聞かれたので正直に
「あまり」と答えた。

「噂は知ってるんだろ?」
とまたもや、女にだらし無い噂を持ち出されたので
「はい」
と答えたら
「それ以外は、いい男だよ。優秀な開発者だし」
という。
「それ」が大いに問題なんだけど。




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