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噂をすれば恋
【女性向け 官能小説】

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-5


怒涛の月曜日が終わり、
火曜日のお昼休みに受付の村松さんに会う。
昼食をご馳走してインタビューをした。
さすが、一流企業の受付嬢。
女の私から見ても可愛い。

桜色に塗られた爪に
プルプルのピンクの口紅。
感じのいい栗毛に
緩く巻かれた毛先。

はぁ〜。こりゃぁ、お人形みたいだわ。

「最後に一言どうぞ」
「皆様のお仕事がスムーズに行われますよう
本日も微力ではございますが受付に座らせていただきます」

ウチの秘書課は教育が凄いわ。

苦笑になりながら「はい。終わり」と話を切って
「ね?ここからはインタビューじゃないんだけど
村松さん彼氏は?」と聞けば
「いません」と答えた。

こんなに可愛いのに〜?

「載せないから。こんなに可愛いのにいないわけないでしょ」
なんてせっつけば
少し苦笑いして、それでも受付嬢の姿勢を崩さずに

「経営管理の野口さんに憧れてたんです」
ああ。あの人ね。
確かに、万人に受ける顔だわね。

「初めて受付に座って、来客対応で困っていた時に助けてくれたんです」
あぁ。それはイチコロだね。

「でも、あんなふうに大胆にエントランスで総務の方とくっつかれて・・・」
あれは噂になったよねぇ。
あの人も大胆だよな。

小さく笑った受付嬢は
「忘れたころ、同じく経営管理の山田さんが気になったんですけど」
あ〜。エリートが好きなのね。

「山田さんもエントランスでハデに彼女とケンカなさって」
あれも噂になったよね。
彼女も皆の前でこっぴどく拒絶したよなぁ。

「今は山梨にある商品開発の金子さんがいいかな、と思っています。
週に1度本社に来社するんですがご存知ですか?」

なんておどける彼女は
やっと社会人2年目。
初めての社会人で部署や役職で男を見ていたのも
落ち着くころかな。
なんておせっかいな事を考えた。





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