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噂をすれば恋
【女性向け 官能小説】

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-3


今21時半だから終電を考えても3時間は一緒にいられないのか。
そんなことをこっそりと時計を見ながら計算しちゃう。

「森川と何の仕事だったの?」

金子さんはそれより、こっちが気になるようで
「社内報の打ち合わせ」
「社内報?」
「そう。インタビューを載せるの。金子さんもいつか出てね」
「良いよ」

「ね。いつからあそこで待ってたの?」
「・・・・・」
言いたくないみたいで、そっぽを向いたまま答えない。
ねぇ。と再度聞けば
「1時間ぐらい」
と手持ちのお酒をグィっと飲み干す。

1時間も?
私、勘違いしちゃうよ?
「金子さん、私の事好きでしょ?」
強がって言ってみたら
「好きだよ。この前言わなかった?」
なんて返事が返ってくる。

わ。
驚いた。
私、顔赤くなってないかな?
こんなまっすぐに好きだよなんて言われたら。
たとえ常套句でも嬉しくなっちゃう。

「二人の時は雅哉って呼べよ」
そういいながら耳たぶを噛んでくる。
「雅・・・哉」
耳たぶを噛まれたことで声が出そうになったけど
お店だと思いだして我慢する。
やっとのことで発した名前は
とぎれとぎれに耳に届いた。

でも今日この後どこに行くのか
そんな簡単な事が聞けなかった。





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