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もう君に会えない
【大人 恋愛小説】

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それぞれの道1-14

そんなあたしの様子に、さすがにやり過ぎたと思ったのか、久留米さんの手があたしの顔に伸びてきた。


でも、あたしはその手をパチンとはたき落とす。


「久留米さんって全っ然あたしの気持ちわかってない!!」


一睨みしてから、あたしはその捨て台詞とともにそっぽを向いてやった。


だって、今まで付き合ってきた女の子や芽衣子さんにはきっともっと優しくて、女の子扱いしてきたに違いない。


そんなの付き合う前の久留米さんを見てれば容易く予想できる。


それなのに、あたしに対しては不細工な寝顔の写真や動画を撮ったり、顔に落書きしたり、顔が変わるくらいほっぺを引っ張ったり。


イチャイチャしてくれとは言わないから、せめて女の子扱いして欲しい。


自分の扱われ方が惨めになったあたしは、コイツに気付かれないよう、滲んだ涙を拳でグリグリ擦った。


……すると。




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