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アンタレスへの帰還
【SF 官能小説】

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アンタレスへの帰還-1

アンタレスへの帰還
1. 
ビアトレスが、喘いでいる。
 息が詰まる。
 顎を上げて、もっと空気・・・もっと空気を・・・心臓が詰まりそう・・・
 群がるピンクの蝶が、羽を小刻みに震わせて、飛び立つ構えを・・・
 イサオの物が、熱く、深く、固く 満ちてくる。

「いいのよ、イサオ、とっても、とってもいいの、イサオ大好き・・・」
 イサオの厚い胸が、ビアトレスの乳房にめり込む。
背中に回したイサオの腕の筋肉が、引き締まる。
 胎内に入ったイサオが、またひときわ太く、深く、固く。
「ああぁ、ビアトレス、可愛いビアトレス・・・愛してる、愛してるっ」
ビアトレスの頬を涙が伝う。
(ごめんね、イサオ、私は帰らなければならないの、アンタレスへ・・・)

2.
アンタレス: さそり座のα星、緑がかった赤色の超巨星。
アンタレスは、地球人類の故郷。
5000年前、人口過剰に悩むアンタレスは、地球に子供たちを送り込んだ。
神の宇宙創造、いざなぎ、いざなみの国つくり神話、高天原の天孫降臨、かぐや姫の竹取物語、 桃から生まれた桃太郎・・・等々は、アンタレスの地球に対するプロパガンダであった。

殺戮に殺戮を繰り返した戦国時代が終焉し、アンタレスに平和が訪れると、ベビーブームにより、人口が急増した。
地球に人口のはけ口を見つけ、人口調整に成功したアンタレスは、平和なうちに発展を続けた。
大規模な戦争はすでに過去のものとなり、満ち足りた豊かな生活が、何世紀も続いた。
飽食に慣れたアンタレス人は、生存に必用なハングリー精神を失い、生き物としての生殖本能を失い、やがて極端な少子化時代を迎えた。
政府の懸命な対策にも関わらず、人口は減る一方で、このままでは、アンタレス人滅亡も時間の問題となった。
地球殖民以来、モニターを続けて来た地球上の先進国でも、アンタレスの後を追うように、少子化現象が問題となりつつある。
アンタレス連邦政府は、地球での対策をアンタレスに生かすべく、中央情報局の調査員を地球に送ることになった。

 調査員の使命:
(1) 地球における少子化対策の情報収集。
(2) 地球人の、特に生殖能力の優れたものと交わり、その子を宿してくること。

3.
イサオの怒張が、ビアトレスの中で頂点に達し、絶頂の波動が膣壁を震わす。
ビアトレスの子宮は、イサオの鈴口を迎え入れた。
 (愛するイサオ、あなたの愛を、あなたの子種を私に入れて・・・)
 「うつっ・・ビアトレス、もうイクよ、僕の愛を君の子宮に・・・」
 「イサオ、大好きなイサオ、出して、だして頂戴、私の中に・・」
 
 イサオは、ビアトレスの尻をしっかり引き寄せ、乳房を胸にかき込んで、怒張を爆発させた。
熱い愛の飛沫を受けて、ビアトレスも絶頂した。
足を絡ませ、隙間なく肌を密着させて睦み合う二人の周りを、ピンクの蝶が祝福するかの様に、ひらひらと舞い続ける。


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