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恋心あれば水心
【女性向け 官能小説】

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そんな時、同期の村上からメールが入った。

「こんばんは。社内ではほとんど会わないけど。元気か?
この前の同期会の時の新田の態度が気になったので。
新田、山田さんが来てもあんまり嬉しそうじゃなかったから
何か悩みがあるのなら言って」

驚いた。
同期会をやってもいつも無口な村上から
こんな事を言われるとは思わなかった。

「ありがとう。何もないよ」

何も知らない村上を巻き込むつもりはない。

「そっか。今度飲みに行こうぜ。って彼氏がいる奴を誘っちゃだめか?」

おどけながら元気づけてくれるのが分かる。

「う〜ん。皆で行こうよ」

同期って良いな。
入社5年目で初めて村上を意識したかもしれないメールだった。

私は、山田さんが私に近づいた真相を知りたくて
今日聞こう、今日こそ聞こうと思いながら
1日1日が過ぎて行った。

もともと経営管理はものすごく忙しい部署で
私なんかにかまっている時間はないのか
そのまま何週間もほっとかれた。

寂しくなんかないもん・・・・・

でも、メールの1つぐらいくれたっていいと思う。
あんなに皆の前で愛してるなんのと芝居を打ったからには
メールをくれるのも義務のような気がする。

寂しくなんかないもん・・・・・

そんな考えを紛らわすために
残業をして帰ろうと思った時、廊下の向こう側に山田さんを見つけた。

手にカバンを持ってる!
帰るなら一緒に帰ってメールがない事をすねてやろう。
ごはんも久しぶりに一緒に食べたい!

心持ルンルンした気分になって
山田さんとごはんが食べれるからじゃないもん。と
自分自身に言い訳した。


山田さんに追いつこうと小走りで廊下を進んでいくと
山田さんはエレベーターの手前で止まって
何か話しこんでいた。





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