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恋心あれば水心
【女性向け 官能小説】

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「ここさぁ。今度友達と飲むのに使っていい?」
話を変えようと感じのいいお店を見渡して言えば

「いいよ。俺も混ぜて」
なんて、にっこり笑って私を見ている山田さんが憎らしい。

「混ぜるわけ無いでしょ」
「なんでよ?常務の目もあるから当分一緒にいないとダメだよ」
「・・・・」
「常務、信じたと思う?」

え・・・・お父さん信じてないのかな?

「もう少しダメ押ししたほうがよくない?」
「ダメ押し?」
「嘘だとバレたらヤバイのは希望ちゃんだよ」
「・・・・」
「俺にいい考えがあるんだ」

経営管理のツートップの笑顔には裏を感じるよ。

「変なことしないでよ?」
「大丈夫。常務を信じさせればいいんだよな」
「うん・・・」
「任せとけ」

そう言いながらカチンと私のジョッキに烏龍茶のグラスを合わせた。
任せられないと思うのはなぜだろう。
大企業の中枢の経営管理のツートップだから?
絶対に一筋縄ではいかない。

そんな思いを頭の片隅に私もビールを喉の奥に流し込んだ。

「この店、感じいいだろ?」
「うん」

本当に。感じもいいし料理も美味しい。
女の子好みのお店だ。
一体誰と来たんだか。

そんな考えが頭をよぎったけど、山田さんの会話は面白くて
思わずお腹を抱えて笑っちゃう。

そんな私を軽く引き寄せ
次の瞬間にカシャッと何かの音がした。

「何?」
「写真。今日の記念に。あとで常務に見せようと思って」
「そう」

私にもその画像ちょうだい。
そう言いかけて、やめた。





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