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鳳学院の秘密
【学園物 官能小説】

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第5章 教育-30

 「ふふ‥は〜っはっはっはっ!‥見たか、これが俺の力だ!」
 高らかに笑いだす男に、あたしはかつてない怒りを、殺意すら覚えた。よくも瀬里奈を!こいつ今、瀬里奈の中に射精したわね!もはや何も考えることはできず、激情が口から迸りでる。
 「このクソ野郎!あんた絶対殺すからね!何があっても絶対‥絶対に‥うあぁっ!」
 「はははっ、そのざまで何ができるつもりだ?せいぜい喚いてろ」
 くそっ、くそっ!悔しい!何でこんな時に動けないのよ!今こいつの首を絞められるんなら、悪魔に魂を売ったっていいわ。お願いだから動いてよ!
 真剣にそう願うも、あいにくあたしの願いに応えてくれる悪魔は現れず、零れ落ちる涙を拭うことすらできなかった。必死で力を込めると、大分時間もたったせいか、少しは力が入るようになってきたが、まだ身をよじる程度の動きがやっとで、到底拘束を逃れるほどではなかった。あたしは腕が引きちぎれてもいいから、こいつを殴りたかった。瀬里奈を、紫苑を。いいえ、今まで洗脳された人達の恨みを込めて、ぶん殴ってやりたかった。
 怒りに悶えるあたしとは対照的に、九条は実に楽しげだった。椅子の向きを直して座り直すと、瀬里奈との行為を撮影していた紫苑を呼び寄せ、股を開いて、だらりと垂れ下がった陽根の前に跪かせる。舐めて綺麗にしろ、と命じられた紫苑が、穢らわしいものを口に含むのを見せられ、あたしは気も狂わんばかりの憤りに震える。
 「まぁ見てるがいい、俺はこの力で権力の頂点まで登り詰めて見せるぜ」
 「あんたの企みなんか、絶対どこかでぼろが出て、露見するに決まってるわ。そうなったとき、自分がどうなるかよく考えてみることね!」
 必死の叫びも虚しく、奴は余裕の笑みを浮かべ、股間に眼を落としていた。ちゅぱちゅぱと音を立てしゃぶりつく紫苑は、淫らな獣のようで、その姿が嗜虐心をそそるのか、インテリ眼鏡を汚した三人の男達と同じように、九条もまた法悦の表情を浮かべ、口腔による愛撫に身を任せていた。
 「ああ、お前の言うことはもっともだ。そもそも完璧な計画など存在しえない。問題はトラブルが起きた時、それに対処できるかどうかなのさ。だからこの鳳学院で、将来のための実験を行っているんじゃないか」
 フェラチオに気を良くしながら、九条はやや上ずった声で答える。やたら饒舌なこの男は、もうあたしを脅威とは見做してないようで、聞いてもないことまで勝手に喋り出す。
 「お前、一つの組織を支配するには、どの程度の人間を味方にすればいいと思う?大衆の多くは、よく考えもせずに有識者の意見に従うものだろ。だから俺は、学院の生徒の三分の一に教育を施すことで、どの程度の支配力を得られるか、検証を行っているのさ。もちろん、これにはお前の様なイレギュラーの対処も含まれているがな」
 んぐんぐと口をすぼめる紫苑の髪を撫でながら、九条は含み笑いをこぼし、野心に輝く瞳をぎらつかせる。
 「そしてお前は、外部に情報を漏らす前に、俺の前に転がってる。これで彼女を手に入れる為の、邪魔者はいなくなったと言うわけだ」


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