投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

君を救いたい
【純愛 恋愛小説】

君を救いたいの最初へ 君を救いたい 14 君を救いたい 16 君を救いたいの最後へ

樹里奈を消した-1

「つぅーばぁーめよぉー♪赤ーい空かぁらぁー♪教ーえーてよー地上の星ーよぉ♪」
俺は久しぶりに、手の平を熱くし汗だくの手でマイクを皮膚の一部にしてるかの様に
握り締め、サビの部分が来るたび腰を激しく振り喉が枯れるほどにカラオケを楽しんだ

「・・ノリノリなのは良いけど何で「地上の星」なんだよ、しかもさっきから音程ズレまくり出し」
俺はとても音痴で、この前久しぶりに家族でカラオケに行った時もそれはとても酷く、父さんは気絶し姉さんは「下手糞!」と耳を両手で当てトイレに何度も非難し母さんも苦笑いはしつつも、母さんとデュエットしたらこれがもう音痴が倍となりしかも母さんは自分も音痴だと言う自覚も無い様で・・
「はーうるさ・・いやいやノリノリだったな!」
俺は熱唱し体を燃焼させた所で、サッカー部でポジションがGKで、俺が中二になってやっと同じクラスになった親友「安堂 翼」に熱気の詰まったマイクを渡し、トイレに行って来る、と言い残しルームを後にする

「はぁーー」
耳に入ってくる大音量が聞こえなくなり、極めて普通の筈なのに廊下が静かに体が無意識に感じ、何処か涼しい感覚を肌で感じ、他の部屋から皆それぞれ自由気ままに声を挙げる
熱唱が耳に入りつつ、俺はトイレへ足を運ぶ

冷えても無く、熱くも無い丁度良い常温のお湯が泡立てた俺の手を流しエアタオルで乾かしトイレを後にしようとしたその時
「イケない、母さんに遅くなるって電話しないと」
今朝母さんに事前に、友達と学校終わったらそのままカラオケに行くからと知らせたきり
何も連絡をしていないので、ジャスト18時ケータイを取り出しその場で母さんのページ
に合わせ、受話器ボタンに指を触れる

プルルルルルルルー
「はいはぁーい」
母はすぐに出てくれて元気な声がケータイから聞こえ
「あー俺俺、カラオケ思った以上に長引きそうだから悪いけど夕飯は良いや遅くても21時には家に戻るから心配しないで」
俺は今でも他のクラスいや他の人間以上に家族を大事にしている、1年前あんな事があり
今でも時より「家族っていいよなぁ」何て想い、他のクラスからは「変わってる」と良く
言われる・・、確かに時々照れくさいけど俺は、たまに口悪いケド俺の事を色々と心配してくれる姉さんや、時より抜けてるケド人一倍家族を大事にしようとする頼もしい父さん
に、そして何時だって優しく皆を暖かく支えてくれる母さん

俺はそんな3人が大好きだ、周りが変だとか照れ臭かろうがそんなの関係ない
3人にはこれまでもそしてこれからも元気で幸せでいて欲しい
・・何か照れくさいなアハハ

「うんー分かったよー待ってるね、思う存分から揚げ楽しんでってね、でも夜は暗いから
車には気をつけてね」
「有難う母さん、なるべく早く帰るから」

それから軽い返事を聞き俺は再びボタンに指を触れる


君を救いたいの最初へ 君を救いたい 14 君を救いたい 16 君を救いたいの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前