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出会いは必然に
【女性向け 官能小説】

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ヤキモチは偶然に-5


次の日、夕飯を一緒に食べながら
「大川さん、携帯の番号とメアド教えて」
と言ったら
「携帯持ってないんだわ」
の返事に度肝を抜かれた。

今の世の中、小学生でも携帯を持つ世の中で
携帯を持ってない・・・ですと?

「ほんとに?」
「うん。マジで」
「なんで?」
「必要ないから?」

必要・・・ない?
この世の中でぇ?
まぁ。。。無職だけども。

「そういえば、家の電話は?」
「それもない」
「はっ?世捨て人?」
「近いかもな」

といって、大川さんは苦笑いした。

なに?こんなマンションに住んでいるくせに
電話代は払えないとか?
電話代を払う分、長く無職でいたいとか?

そんな時、チャイムが鳴った。

ハッとした大川さんは、すでに訪問者が誰だか分かっているようで
エントランスの鍵を何も言わずに開けた。

その人がここまで登ってくる間に
寝室に用意してあったらしい荷物を持って玄関に向かう。

「陽菜悪い。出かける。明後日の夜まで帰らないから。
明日の夜は自分で夕飯用意して」

綺麗に磨かれた革靴を履きながらこんな時まで私の夕飯の心配をする。

そしてガチャリとドアを開けた向こうには
昨日の女性が泣きはらした顔で立っていた。





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