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出会いは必然に
【女性向け 官能小説】

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ヤキモチは偶然に-2


「綾乃さん。行こう」

そう言って大川さんは部屋の中を指差して
「夕飯作ってあるからな。ちゃんと食べろよ?」
と言い残し、言い終わらないうちにエレベーターの中へ消えて行った。

何だろう。この何とも腑に落ちない感情は。
女の人といる大川さんを見たからか?
スーツを着ている大川さんを見たからか?
咥え煙草をしていない大川さんを見たからか?
髭のない大川さんを見たからか?

いくら考えても答えは出なかった。

自分の部屋に帰り、部屋着に着替えていつものように
大川さんの家のチャイムを鳴らす。

「いないんだっけ」

分かっていることなのに、声に出して自分に言い聞かせる。

さっき預った鍵でそっと家主のいないドアを開けた。

「お邪魔しますよ〜」

それでも声に出して奥のリビングまでそろりと入って行く。
いつもよりも品数の少ないそれは
急いで作ったと分かるもので
サランラップが掛けられていた。

いつもと同じ食卓で
いつもと同じ人が作ってくれた食事なのに・・・・

「美味しくない」

私は首をかしげた。

「大川さん。味付け間違えちゃったのかな・・・・」

そんなはずはない料理が
やけに味気なくて
やけに寂しくて

料理は一緒に食べてくれる人も
味のスパイスなんだと
なんとなく気付いた。






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