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‘剣’と‘魔法’の世界〜プロローグ・淫女王〜
【性転換/フタナリ 官能小説】

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愛しきヒトと-1

5
(んッ!んッ!んッ!んあ・・・っ!!)

広間に、ねばついた水音がこだまする。

「もう2回もイったのに、まだ正気でいられるなんて。」

いまや私は触手に手足を拘束されて、玉座の前で宙吊りにされていた。
ペニスにはさっきの触手がしつこく吸い付いて、精を啜ろうと妖しく上下しつづけている。

「勇者としてはいいだろうけど、見せ物としては退屈だわ…」

玉座に腰かけて私をながめていた女王が、何かの呪文を唱えはじめる。

「少し、趣向を凝らしてあげる…。」

私を責めていた触手がペニスから離れて、目の前を漂いはじめる。

(ひっ・・・・!)

ぼこぼこッ…と、触手が醜く膨れ上がる。突然の変貌を目の当たりにして、私は短く悲鳴を上げる。

「だいじょうぶ、貴方もきっと愉しめるわ・・・。」

膨れ上がった触手が、だんだんとその形を変えていく。それは徐々に人の形に近づいて――

「…あら、魔物娘以外だなんて珍しい。――そのコが、貴方の一番キモチイイ人?」

(・・・ひめ、さま・・・・?)

醜い触手の先端に。
愛しい人の似姿が、できあがっていた。



そのヒメサマは、私が竜から救いだした――あの時と同じ姿をしていた。

清楚な純白のドレス。
ガラス細工のような、ほっそりした腕。
可憐なお顔に、健康的で愛らしい、さくらんぼのような唇。

でも、そのドレスはどこか‘肉感的’で、つるつるした妙な光沢をはなっている。
そしてなにより、ヒメサマの足元は触手とつながって、その体は触手によって宙に浮かんでいた。

こんなモノ、姫様じゃない――

「勇者様・・・」

でも呼びかけられた瞬間、私はドキっとしていた。
その声が、懐かしくて愛おしいあの声音に、おどろくほどよく似ていたから。

「勇者様は、『信じて待っていて』と仰ってくださったけれど…。」

そう言いながら、ヒメサマが私に近づいてくる。
間近で見ても、ヒメサマは本物の姫様そっくりだった。

「我慢できずに私(わたくし)、逢いに来てしまいました・・・。」

ヒメサマの手が、私のペニスを包む。
すべすべでしっとりした、乙女の肌の感触。‘あの時’味わったのとそっくり――

「こんなにおちんちんを腫らして・・・。まさか私以外のだれかで、こんなにしてしまったのですか…?」

拗ねたような瞳(め)で見つめられて、私はどぎまぎしてしまう。

ペニスを「おちんちん」と呼ぶこと。
高貴な雰囲気と口調のうらに、年相応の愛らしさがあること。

どちらも、‘あの時’知った姫様にそっくり――

「それとも、‘あの時’の続きを、期待しているのですか・・・?」

今度は悪戯っぽい瞳で、ヒメサマがのぞきこんでくる。
同時に、その手がゆっくりとペニスをしごき始めた。

‘あの時’。

姫様を助けた後、暗くなるまでに城にたどり着けなかった私たちは、近くの街で宿をとった。
そしてその夜――私と姫様は、ほんの少しだけ愛し合った。

「どうですか?私の手、心地いいですか…?」

そう言って、あの時と同じように、ゆっくりとペニスをさすりつづける。

その手つきはぎこちなかったけれど、姫様の一生懸命さがつたわってきて、私のペニスはみるみる大きくなってしまった。

「わぁ…殿方のおちんちんって、こんなに大きくなるのですね…。」

大きくなったペニスを、姫様がしげしげと眺める。それから、あっ…と口元に手を当てて。

「ごめんなさい。勇者様は‘殿方’じゃない、のかしら…?」

姫様が大真面目な顔で言うものだから、私は思わず笑ってしまった。
そしたら、つられて姫様も笑いだして――その後しばらく、ふたりでころころと笑いあった。


ちょうど、今みたいに。


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