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Twin's Story 外伝「Hot Chocolate Time 2」〜幻影タイム
【複数プレイ 官能小説】

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鎮守の森-3

 健太郎は春菜の肩を抱いて、風呂からテントへの道を歩いていた。
「ああさっぱりした。気持ち良かったね」
「う、うん。そうだね」春菜はやっぱり健太郎の腕にしがみついていた。

 二人が狐の祠のある場所に差し掛かった時、夏輝の甘い喘ぎ声がテントの方から聞こえてきた。
「あれえ?」健太郎は足を止めて耳を澄ませた。

 春菜も足を止めた。

 健太郎は春菜の耳に口を寄せて囁いた。「修平たちも……」
「そうみたいだね」春菜は笑った。
「まったく、修平のやつ、また野性に戻ってるよ」
 健太郎は呆れたように春菜の顔を見た。

 健太郎と春菜は、修平と夏輝の熱く甘い時間が終わるまで、そこで待つことにした。
 二人は柔らかな芝生の上に腰を下ろした。



「ルナ、俺さ、ずっと考えてたんだけど」
「どうしたの?」春菜は健太郎の顔を見た。
「お昼に寄ったあのうどん屋さんの屋号の意味」
「『鎮守が森艶姿雌狐親子食堂』だったわね、確か」
「そう」健太郎は振り返って狐の祠に目をやった。「『鎮守が森』っていうのはたぶんこの森、『雌狐』はこの祠もそうだけど、上の方にあるっていう稲荷神社のご神体のことなんだろうけど」
「うん。しかも白い二匹の狐だよね」
「そうだね。でも『艶姿(あですがた)』っていうのがどうも違和感があって……」

 春菜は少し考えてから健太郎の顔を見ながら言った。「狐の体つきって、しなやかで芸術的だし、ちょっと色っぽいじゃない。女体を思わせる感じもするし」
「なるほど。さすがルナ」健太郎は春菜の肩を抱き寄せた。
「お店の屋号にする時、インパクトを付け加えた、ってとこじゃない?」
「そうかもね」
「でも、やっぱり少し不気味。特に夜になると……」春菜は一度狐の祠を振り返った後、すぐに不安そうな表情で健太郎を見た。

『夏輝夏輝夏輝夏輝っ! イ、イくっ、出る、出るぞっ! 夏輝っ!』
『あたしも、イっちゃうっ! 修平ーっ!』

 遠くからひときわ大きな夏輝と修平の叫び声が聞こえ、それきり静かになった。

「フィニッシュ」健太郎は春菜を見て笑った後、彼女の手を取って一緒に立ち上がった。

 その時、背後の祠あたりの草むらでがさがさっという音が聞こえ、春菜は反射的に健太郎にしがみついた。


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