Purple memory-23
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―――しかし、この日以降ジェクトとルールーが “2人きり”で逢うことはなかった。
たまにプリッツの試合の際、応援に足を運んできたルールーとワッカ交えて顔を合わせることはあったが、
互いにワッカを間に挟んで何事もなかったように振る舞っていた為、
よもや2人が“そういう仲”になっていようとは誰も想像することはできなかった。
そして2年前、
ワッカがルールーとの結婚を公にして皆が祝福の声を上げた時、
ジェクトは無意識だが2人とは一歩距離を置いていた。
それはルールーの視線を何気なく交わすことから始まって、
彼女と約束していた結婚式の出席を断り島を後にするという結末を迎える。
それ以降ジェクトはワッカ夫婦との接触を絶ってきた。
勿論ジェクトからルールーに手紙を出すこともなかったし、その逆もない。
ジェクトにとって、
ルールーとの“思い出”や“約束”は遠い過去の世界に置いてきてしまった筈であった。
数年後、
ルールー自身が突然消息を断ち、
ワッカからジェクトのところに連絡が入るまでは―――――
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