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Purple woman
【二次創作 官能小説】

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Purple memory-21

「え?・・・・・ああ、この写真ですか。何だか大っぴらに飾っておく気分にもなれなくて・・・・」



ジェクトの反応から写真の存在のことだと察したワッカが苦笑しつつ腰を上げる。
そのまま背を屈めて本棚の下にある写真を手にすると、ジェクトに手渡した。



「2年前ルールーとの結婚式当日に撮りました。確か先輩が“急用”でいなかったはずですよ」



「そうだったな・・・・・そうか、これが結婚式の時の・・・」




そう呟きつつ、ジェクトは改めて目の前の写真をじっと見つめた。


左側には青いバンダナを頭に巻いたワッカが黒のタキシードで全身を包んでいる。
結婚式当日ということもあってか、口許に微笑みを浮かべつつ、その表情にはやや緊張の色が浮いている。

そして写真の右側、
差し出されたワッカの左腕に自らの右腕を絡ませ、 両手でピンクと白の薔薇を型どったリースブーケを手にしているのは―――――




(黒い、ウェディングドレスか・・・・・)



ジェクトは思わず心の中でひとりごちていた。


普通純白をイメージするウェディングドレスとは全く違う印象を与える。

だが大人びたルールーの雰囲気と身体には、黒のドレスの方がしっくりきているのも事実だ。


黒い生地をベースに、
胸元・両肩・手袋そしてAラインのスカートの縫い目はレースが使われ、

それぞれ共通の紋様―――揚羽蝶を象ったものが使用されている。


「黒いドレスとは言うのはあまりイメージしたこともなかったんですが・・・・結婚式も間近になって彼女がこれを使いたいって言ってきたんです。

最初は驚きましたけど、実際には一番ピッタリのものだったなと思えてなりません」



「結婚式直前か」



「ええ、幾つかの候補の中から選んできた1つです」



「なるほどな・・・・・」




そう呟いたジェクトの耳の奥で、
最初の夜が終わろうとしていた時のルールーとの会話が蘇る。



そうだ、確か夜も明けて、互いに乾いた服を身に付けている時だったか―――――


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