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「運命の人」
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「運命の人〜出逢い〜」-4

ベットではなく、机に突っ伏して眠っている犯人は未だに辛そうな背を向けている。
どうしよう。何故か放っておけない。せっかくだけどまだ帰れない。
一体何を考えているかなんて、自分でもわからないような状況に陥っていた。勝手に脳の奥が変なことを考えている。
私は、ゆっくりスカートを気にしながら立ち上がる。ベットの上にぼたりと置かれといる毛布を適当に運び、彼の寒そうな背にそうっとかける。寝息は小さいから、眠りは浅いかもしれない。
寝顔が半分くらい見える。信じられないくらい綺麗な寝顔は、何故だか私を嫉妬させる。それ程可愛いらしくて、天使のような寝顔とはこういうことなのかなと頷ける。
白くて綺麗な肌と薄桃色の唇というだけで私にとっては羨ましいのに。それに加えて顔立ちがいいなんて、あまりにも顔に恵まれてる人じゃないかと思える。
私はこんな人に好きだと言われて、逃げ出せるだけの平常心を持っていなかった。
可笑しすぎる。だって私の唇が緩んで、微笑みながら寝顔を見つめているから。そして、これが本当の犯人の顔だと思いたい。
私を好きだと言ってくれた人と、もう一度話し合いたい。それが私が出した結論。
しばらく私は、すぐわきのベットに座って彼を眺めていた。


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