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『友情の果て』
【純愛 恋愛小説】

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『友情の果て』-2

とりあえず発泡酒を渡した。きっと愚痴りに来たんだ…そう思ったからアルコール入った方が楽に話せるだろうと考えた

「あぁ!やっぱ酒はいいねぇ〜」
「そんなに酒好きだったか?」
「10秒前から大好きになった」
「なんだそれ!(笑)」


やっぱり空元気なんだ。笑顔を見せても無理してるのが伝わってくる。
少し沈黙が訪れる…
下を向いていた由梨が口を開く

「本当あたしってバカだよね〜」
「なんだよ急に」
「だってさぁ…3股かけられてたんだよ!気付かないとかさ…まじバカじゃん」
涙ぐんで話す由梨。声と表情は明るく見せようとしてるのが伝わってくる。でも…溢れる雫は隠せなかったみたいだ。そんな由梨に今の俺は何て言葉をかければいいんだ…
そうしている内に由梨が話を続けた

「しかも三番目なんだって…まじ有り得ないよね」


抱き締められるなら抱き締めたい…でも今の俺にそんな資格あるのか?…

「もうあたし生きるの疲れちゃった…」
「そんなことで死ぬなよ!!」

さすがに死を予感させることには反応してしまう。

「ありがと… 」

今度は違う涙なのだろうか?由梨はまたおお泣きしだした。
その夜はとにかく横にいて涙を拭いてあげた。

「大樹は優しいね…」

その言葉だけはなぜか鮮明に覚えていた。



それから一ヶ月が過ぎた頃、久しぶりに由梨と智也と三人で飲みに行った。着いた時にはすでにカウンターで由梨が待っていた。

「よっ!」
「あっ久しぶり!あの時はごめんね…」
「あぁ良いから良いから!気にすんなって」

表情からしてもうあの事はふっきれた様子だった。
少し経つと智也が来た

「よっ、お二人さん!お久しぶり」
「あっ!智髪型変えたね」
「おっ!どうよ?妻夫木風ヘアー。似合う?」
「似合う、似合う」
「そりゃよかった」
「相変わらずおチャラケてんな」
「またまた!そういう大ちゃんだっておチャラケのくせに」
「はいはい」

久しぶりだったため、お互いの近況について話した。智也の会社は今かなり危ないらしく転職を考えているらしい。
由梨は役職が上がったらしく、それに伴い広い家に引っ越すらしい。
酔いも回ってきた所で話題は恋愛に!

「由梨ちゃんは彼氏と最近どうよ?」
「一ヶ月ぐらい前に別れた!それがね3股かけられてたんだよ!信じらんないよね〜」
「3股!?そりゃすげぇ〜由梨ちゃんに3股かけるとは中々のモテ男くんだな」
「いやいやまじ最低だから(笑)」
「じゃあ大樹は?(笑)」


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