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『友情の果て』
【純愛 恋愛小説】

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『友情の果て』-1

それはある夏の日だった…

「今日はすごい雨だな。台風でも来るのか?」

ピンポーン

「?こんな日に誰だ?宅急便かな?はーい」

ガチャ

「大樹…」
「えっ…どうした?」

ドアの前にいたの雨に濡れた由梨(ユリ)だった。いや雨だけじゃない、涙にも濡れてる。


「翔ちゃん振られた…」
「…そうか」
「ウゥ…」

由梨は地面に座り込む。座り込む?…泣き崩れると言った方が正しいな


「まあほらとりあえず中入れよ!風邪引くぞ!」
「ぅん…ありがと」


由梨と俺は中学からの友達でもう10年以上経っている、こういうのを親友と言うのかわからないが…何かある度にお互い相談しあっていた。女友達の中で唯一素直に何でも話せる相手だった。明るく元気でいつも和の中心にいるタイプで顔も中々整っている。当然男子から人気があった。そんな子と仲良く接していれば当然いつかは好きになるだろう。そう、俺は由梨が好きだ…このことを知ってるのは幼馴染みの智也(ともや)だけ。智也も由梨とは仲良いけど、由梨に興味はないらしい。


「大樹ぃ…」
「まだ泣いてるのか?」
「違う…タオルと着替え貸して」
「あぁ悪い悪い」

シャワーに入ってたのを忘れてた。急いでタオルとTシャツとスボンを出す。あることに気付いた

「あっ!下着どうする?」
「…なくていいよ。大樹信じてるから…」
「わかった。はいタオル」
「ありがと」

そうなると白いTシャツは透けると思い黒いTシャツに代えた。
いくらノーブラ・ノーパンでもさすがに由梨には手を出せない。


「わざわざ黒いTシャツにしてくれたんだ…ありがと」
「ん?あっまあな」

少し照れる。気付かないと思ったとこに気付いてくれた。

「ふぅ…」


由梨に俺の服は大きすぎたみたいだ。まあ仕方ない

「ずいぶんB系だな」
「うるさいなぁ!どうせあたしはチビですよーだ」

元気な所を見せるがやはり空元気なのだろう。おどけた後に寂しそうな表情を見せる。それを見る俺は心が痛む

「まあ今夜は飲めよ」
「ん」


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