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紅館の花達
【ファンタジー 官能小説】

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紅館の花達〜金美花・下編〜-14

『ん、初めて。』
その割には落ち着いているキシンは、私をひっくり返して正常位にすると、隠核をすりあげるように腰を動かした。
『ひゃぁ、嘘………つきぃ………んぁ、こんな………上手くて……あぅ………私………』
イキソウ………
グチュグチュと男根が抜けるたびに愛液が掻き出され、粘液質な音を立てる。
『そろそろ一回………イクか………』
そういうとキシンは私の腰を持って中腰になった。
(こ、これは………)
100年前に紅様にされたのと同じ………
自分のお腹がキシンの出し入れと一緒に膨らんだり縮んだりしている。
『気持……いいよぉ………』
100年前とは違い、とても気持良くて、頭が真っ白になりそうだった。
『そろそろイク………』
『私も………イッチャウ………』
ズンズンと激しく突かれて、次第に膨らんできた快感が言葉にすると一気に高まった。
そして、キシンの男根が一際強く私の膣をえぐった瞬間、一気に爆発した。
『ふぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!!』
キシンは男根を抜くとビクリと震え、私のお腹、乳房、顔にまで白濁液を飛ばした。

『暖かい………ね。』
自分の体にかかったキシンのもの。
それを手でいじりながら余韻に浸っていた。
(しかし、私がリードしようと思ってたのに……)
完全にあっちがリードしていた。
『キシン、絶対初めてじゃないでしょ………』
『ん? 初めて初めて♪』
クックックッと嬉しそうに笑うキシンだ………
(なんか性格変わってる気がする………)
むくれながら隣にいる恋人を睨む。
『まぁ、知識はいろいろあったから、落ち着いてやったら出来た。』
サラリとそんなことを言っているキシンだが………
『つまり、キシンってむっつりスケ………』
『うるさい………』
何やら図星なようで、顔を赤くしながら服を着始めた。
『帰るの………?』
『ん………違う。 行くの。』
キシンの言葉に首を傾げるとキシンは私の耳元で囁いた。
『俺が帰る場所は、アルネの居る所………さ♪』
な、なんていうこっぱずかしいセリフを言うのだろうか。 この男は。
『………ちゃんと帰ってくるよ。』
『早めに………ね。』
行く時に私にキスをしてキシンは窓から外に出ると。
『………アルネ、あんまり一人でしちゃ駄目だぞ♪』
『んな!? う、煩い! とっとと行きなさいよ!』
私に追い立てられながら、ハハハと愉快そうに笑い、やがてキシンは私の視界から完全に消えてしまった。
『………馬鹿。』
キシンの姿が消えた途端、急に寂しくなってしまった。
なんだか、夢なんじゃないかと思えてくる。
『………早く帰ってきてね。』

手を合わせて祈るが、それほど悲しくない。
彼はちゃんと帰ってくる。 私には信じられる。
今は、ただ恋人の温もりに酔いしれていたい………
月夜に生まれた新しい恋、今度こそ、しっかりと掴んで離さない私だけの恋人。

紅館の花達〜金美花・下編〜 完


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