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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』第16話-4

『誠治のことは、水野に任せる』
 そういって、ルームメイトの立場を葵に譲った六文銭は、二人が相互に依存しあっている関係を、監視する立場となることにした。葵のことを親身に考える誠治も実は、その時は精神的に不安定だったことを知っているのは、六文銭しかいなかった。
 不整脈を患いながら、無理をしようとする誠治を何度も諌めて、葵に事細かに報告をしていたのはそのひとつである。誠治に対する葵の“依存”を、誠治の抑えとして期待したのだ。
『お前らはもう、離れることは出来ないよ』
 葵を女性として想いはじめた誠治からの相談を受けて、呆れたように背中を押したのも、六文銭だった。正式に男女の仲になった報告を、誠治から嬉々として聞かされたときは、さすがに苦虫を噛み潰したような顔になっていたが…。
 誠治という存在を、男性として受け入れた葵の“パニック症候群”が、わずかなりとも改善に向かったのは、やはり“安心”を抱ける対象が傍に出来たからだろう。そんな葵のことを慮る誠治が、野球のことで気走るあまりに無理をしなくなったのと、同じ影響があったに違いない。
 最終学年にして、誠治が選手として復帰が出来た結果は、葵という存在の支えによるものだ。そして、葵もまた、誠治の復帰にあわせるように、今年から軟式野球部の一員となっていた。誠治の力になるためだというのは、説明するまでもないだろう。
「葵くん……」
 だから誠治は、葵のことを本当に愛しく思う。彼女の抱えている深い場所に、未だに巣食っている“闇”があろうとも、それを丸ごと、呑み込む覚悟が、彼にはある。
「あ、あの、誠治さん……」
「ん?」
 もぞもぞ、と、腕の中で葵がなにやら身じろぎしていた。
「えっと……そ、その……」
 もじもじ、と、何かを言い出せない恥じらいに困った様子であるらしい。
「ああ、すみません。綺麗にしたいですよね」
 “つらい夢”を見てしまった後、決まって葵は“夜尿”をしてしまうことがある。そのために夜具を濡らすのを防ぐべく、葵は“おむつ”をしているわけだが…。
「そ、それは、大丈夫、だったんですけど……」
「ほう」
 どうやら今回は、“おむつ”を汚さずにすんだらしい。“つらい夢”を見ながら、粗相をしなかったのは、これで1週間連続になるのではないだろうか。
(最近は、調子が良いようですね)
 “つらい夢”や“こわい夢”に、葵の自律神経が侵された場合に、“夜尿”をしてしまうわけだが、このところ、その頻度は以前に比べてかなり収まっているようなので、“良い傾向”にあるのは間違いない。
「? しかし、葵くん、なんだか落ち着きがありませんけれども?」
「お、おトイレ、に……いきたい、から……」
「おっと、それは、失礼」
 それにも関わらず、葵の身体が落ち着きなく揺れているのは、“尿意”を催しているからだった。それを女性に言わせてしまったのは、紳士として、誉められることではない。
「………」
 しかし、“尿意”を我慢しながら、恥ずかしそうに太股をよじらせている葵の姿を見て、誠治の瞳には妖しいきらめきが宿った。
「ちょ、ちょっと、いってきます」
 誠治の視線に気がつかないまま、葵が夜具から身を出し、トイレに向かって立つ。
 その後ろ姿を見守る風を装いながら、誠治も立ち上がり、小走りになってトイレに急いでいる葵のことを、足音を消した動きで追いかけた。
「!」
 内股のまま小走りにトイレに辿り着いた葵が、そのドアを開けた瞬間、誠治は背中に抱きついていた。
「せ、誠治さん!?」
 まさか、あとをつけられていたとは想像もしていなかったようで、葵は、驚きに身を大きく震わせた。
「葵くんが、いけないのです」
「な、なに、を」
「こうも、僕の“好奇心”を、くすぐってくるのですから」
 いうや誠治は、その背中から一瞬身を離すと、葵が身に着けているパジャマのズボンを、いとも簡単に、くるぶしのあたりまで引き下ろした。
「きゃっ……!」
 “夜尿”対策として身に着けている、パンツタイプの紙おむつも一緒に、である。故に、葵の、豊かでありながら引き締まったヒップラインが、誠治の目の前に露わになった。
「あ、あの、あの……」
 困惑そのものといった様子の葵だが、誠治の為すがままになっていた。抵抗できる瞬間はいくらでもあるはずなのに、その気配を全く見せない。
「右足を、ちょっとあげてもらえますか?」
「えっ……」
 ズボンとおむつが纏わりついていたくるぶしは、まず、右から開放された。
「それじゃ、右足は下ろして。今度は、左足」
「あっ……」
 次いで、左足が抜き取られ、葵の下半身は完全に素っ裸になった。
「はい、もう一回、右足を挙げて」
「こ、こう、ですか……あ、あっ!」
 葵が、右足を改めて少し浮かしたその瞬間、誠治の右手が膝の裏に入り込んでそれを高く持ち上げ、さらに、左の膝裏にも手が廻り、そのまま抱え挙げられた。


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