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二兎追う方法、教えます
【学園物 官能小説】

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兎の宴 前編-1

 生徒数が少ないこの学校も、今日だけはかなり賑わっている。
 文化祭。十一月半ばでの開催は、おそらく全国的にもかなり遅い方であろう。
 学校がコンパクトであるだけに、校舎内は比較的暖房が効いていた。
 生徒の家族か、あるいは関係者が厚手の上着を片手に抱えて行き来しているのが目立つ。
 
 ツキコのはじめてから、はや三週間は経っている。
 あの後、チマチマと文化祭の準備を行いながらも、ツキコとはしばしば密会を重ねた。
 ほとんどは、下校を共にしただけであるが、時折お互いの家を行き来もした。
 時々キスをして、何度かは体に触れ合い、一度だけセックスもした。俺の部屋だ。
 二回目ははじめての時よりは落ち着いていたが、それでも若干の痛みがあったようだ。
 挿入以外のツキコの反応は好ましいものだったが、肝心の挿入で痛みがあるというのが気になる。
 ツキコは、最初の時よりはずっとマシだったと俺に気を遣っていたが、このまま気を遣われ続けるのは嫌だと思った。
 そのうち、よくなっていくのだろうか。
 女の体について最近知った俺がそういうことに詳しいはずもなく、いささか不安が残った。
 ただ、触れるのと指一本くらいを出し入れする分の反応はよかったように思う。
 よくなっていくものと、信じたい。
 その為には、やはり回数を重ねるしかなさそうだが、ツキコはそう簡単に許してはくれないだろう。
 
 生徒会室。
 いくら賑やかとはいえ、この中で催し物は何もない。
 この文化祭を開催するまでは、ヨウコもツキコも俺も、それなりに仕事をしたものだ。
 基本的には暇な生徒会だが、この時期にはさすがに忙しくなった。
 その上で、三人とも別々にそれぞれの催し物についての準備も行なっていたのだ。
 ここ数日は帰りも遅く、俺は文化祭当日だというのに疲れていた。
 なので、俺は合間を縫ってこの生徒会室で休息を取りにきたという訳だ。
 誰も居ないこの部屋で、一人コーヒーでも一杯飲もうかと思っていたのだが――――


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