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ホワイトライ
【悲恋 恋愛小説】

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ホワイトライ-7

妹のリクエストは
今流行りの遊園地
着いて早々
絶叫系をはしごする
先程回復した響の顔色は
もう蒼白と化していた

「えへへ。コレ、美味しいネ?あ、そっちもちょーだい!」
「え?ヤダよ。って、あぁ〜!」
「パクッ。あ、そっちも美味しい〜!」
「ズルイな〜。俺にもくれよ!」
「ダ〜〜メ!……はい、ごちそうサマ」
「全部喰いやがった〜…」

どこから観ても
どんなに視ても
本当の恋人にしか
見えない兄妹

誰よりも愛し合う
二人だけの兄妹




―カタンカタンカタン―

「……綺麗だね」

「あぁ……」

街を一望する箱の中

何人も割り入る事など
許されない

「忘れちゃうのかな…」

切なる想い

「大丈夫さ!………きっと……きっと忘れない!!」

刹那の思い出

「忘れないでね…私の事」

切なすぎる不安

「何言ってんだ!当たり前だろ!!」

刹那に過ぎる慰安





この夜が明ければ
明日となり

明日の今頃は
誰の為でもない
愛しい妹の為の
演奏会

妹は知っている
それが最後である事を

兄は気付いている
それが最期である事を




今宵は満天の星空
今宵は満月の夜空
すべてを照らす月と星は
すべてを許す時を奏でる


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