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ホワイトライ
【悲恋 恋愛小説】

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ホワイトライ-6

だがそれは
今までの涙とは違い
悲しみの色は消え
喜びに満ちた色を映し出す

夢でも幻でもよい

唯一度
今一度抱き合う事が
出来たのだから
―トゥルルルル―

「はい、もしもしホテル・ファンファーレです。……あ、先生!?大丈夫なんですか?……え?する?…するって……ホントですか!?……いえ、助かります!いや〜突然の事だったんで代わりがいなくて困ってたんです………はい、はい…先生さえ良ければその様に……はい、では予定通りと言う事で…はい、はい……それでは、宜しくお願い致します!」



「……これでいいのか?」

「うん!それが楽しみで甦ってきたんだから!」
「…そっか…じゃあ………いや、何でもない…」
「?…ちゃんと、間に合わせてね!?」
「…あぁ、任せろ!!」

人は人によって
こうまで変わるのか

先程まで死人と化していたはずが
今では活気に満ちた
表情となっている

「…それじゃあ行くか!」

「え?どこに??」
「思い出作りにさ!」
「けど、続きは?」
「大丈夫!!もうメロディーは浮かんでるから。……まぁまだ完成はしてないけど、その為にも行かなきゃな!」
「??……でも、嬉しい!ありがとう、お兄ちゃん」
「礼を言うのはまだ早いって。さぁ行きたい所へ行こう!どこがイイ??」

「それじゃあ……」


それは
兄のせめてもの手向け

いくらカタチに表せど
いくら物を集めども
天国には持って逝けない

ならば思い出にしよう
消える事なく残せよう
褪せる事なく秘めれよう

忘れられない思い出を
忘れられない思い出に




―ブォンブォン―
「うわあ〜〜あ〜〜!」
「キャーーー!!」

―グァーーーン―
「ぅん〜〜〜〜」
「アハハハーー!」



「次は…アレ!」
「え?…まだ乗るんですか…?」
「えぇ〜?何言ってんの?全部乗るに決まってるじゃん!」
「勘弁してくれ……」


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