投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Betula grossa〜出逢い〜
【ラブコメ 官能小説】

Betula grossa〜出逢い〜の最初へ Betula grossa〜出逢い〜 7 Betula grossa〜出逢い〜 9 Betula grossa〜出逢い〜の最後へ

Betula grossa〜出逢い〜-8

「今パソコンを持って来るから適当に座ってて!」
俺は両親の部屋に行ってパソコンを持って来て
「これ今使っていないから自由に使って!」
そう声をかけて、キッチンに行ってコーヒーを入れて戻って来ると、梓さんがパソコンを弄っていた。
「梓さん..何しているんですか?」
「えっ?あの..笑美に見せたらまずいファイルがないかなぁ....って思って....」
「そんなのあるわけないじゃないですか!」
「いや少年だって健全な男の子だから....」
「そんなのあったら笑美ちゃんに貸すわけないじゃないですか!」
「じゃあ別のにはあるんだ!」
「梓さん!!いいかげんにして下さい!笑美ちゃんが真っ赤になっているじゃないですか!」
笑美ちゃんは真っ赤な顔をして俯いていた。
「笑美大丈夫だそうだ!安心して使っていいぞ!」
笑美ちゃんはパソコンでいろいろ調べた後
「ねぇ!純兄ちゃん!宿題で教えて欲しい所があるんだけど....」
「いいよ!どこ?」
「これなんだけど....」
笑美ちゃんは数学の問題集を開いた。
「ああ..これはね!この公式を使って....」
「あっそうか!じゃこれは?」
「それも今と同じ要領で....」
「ありがとう!純兄ちゃん!昨日お姉ちゃんに聞いたんだけどさっぱりわからなくて....」
「えっ!?そうなの?」
梓さんを見ると、梓さんは惚けた顔をして立ち上がってこの場を離れようとした。梓さんが俺の部屋のドアを開けて入ろうとしたので
「梓さん!言っておきますけど..その部屋にも笑美ちゃんに見られてまずい物はありませんよ!」
「それなら入ってもいいな!」
梓さんは気にもせずに俺の部屋に入っていった。
「ちょっと!お姉ちゃん!」
笑美ちゃんが声をあげた。
「気にしなくてもいいんだよ!宿題続けよう!」
「うん....」
笑美ちゃんは納得してないみたいだった....
しばらくして梓さんが俺の部屋から出て来た。
「少年がジュニアチャンピオンだったって話し....本当だったんだな!」
「うん..でも昔の話しです....」
「やっぱり....もしも..今も続けられていれば....って思ったりする?」
「全く無いっていえば嘘になります。でも今はこうして梓さんや笑美ちゃん....それに友人達....ボクシングを続けていたら出逢えなかった仲間と楽しくやってますから....これはこれで良かったと思ってます!強がりでもなんでもなくね!」
梓さんも笑美ちゃんも黙って俺の顔を見つめていた。
「イヤだなぁ二人共暗い顔して!笑美ちゃん宿題続けよう!」
「う..うん....」
笑美ちゃんは思い出したように宿題に取りかかった。
梓さんと笑美ちゃんが帰った後、俺は今ではほとんど思い出す事がなかったボクシング関係の物を片づけた。




Betula grossa〜出逢い〜の最初へ Betula grossa〜出逢い〜 7 Betula grossa〜出逢い〜 9 Betula grossa〜出逢い〜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前