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今年も春が訪れる
出会いと別れが交差する他にはないオレンジとブルーが重なる季節
私は貴方に逢うまで春が暖かい季節だと知らなかった
春はそれまで私が積み上げてきた全てを壊す季節嫌な季節でしかなかった
貴方と逢ったのは春を向かえてからだった
まだ冬が残る寒さの春で卒業まで一ヶ月を間近に迎えた時だった

貴方は私とは対象的な人で私は貴方と関わり合いを持つこともないと思ってた。
貴方は陽気でいつも笑ってて貴方の周りには多くの人に囲まれてるよぅな人だった。それに比べて私は人と居ることを嫌い笑うことも少なかった、貴方と関わる要素なんてなかったし関わりたいとも思わなかった。

ある日の帰り道私は忘れ物をしたことに気がつき学校に引き返した。教室は静かで入ろうとした時教室に人が居ることに気がついた。貴方は一人で机の上に座って泣いていた。私な貴方に気付かれないよぅに自分の席まで行き忘れ物を取った、そして教室を出ようとした時、貴方は私に声をかけた
「待って」
「えっ?」
「少しの間一緒に居て」
私は頷くしかできなかった。それと同時に何故私に一緒に居てと言うのか理解出来なかった。貴方が泣いているのを初めて見た。そんな貴方の横顔は綺麗で切なくて愛おしかった。
私は何を言うでもなく貴方と少し距離を置いて佇んでいた。
「ゴメンネ、なんだか寂しくて独りは嫌だったの」
貴方は独り言のように呟いた。
私は首を横に振った。
「何かあったの?」
私は自分の言葉に驚いた。人と関わることを避けていた自分がこんなことを言うとは思わなかった。
貴方は一瞬驚いた顔して、そして微笑んだ。
「貴女って優しいんだね。…あの人に似てる」
貴方の目はあの人を見ているみたいだった。
「あの人に似てる」
貴女は言った。
そんなことを言われたことのない私はあの人がきになったと同時に貴方にも興味を持った。
貴方の涙は消え微笑みに変わってた。
「ありがとう、そろそろ帰ろぅか?」
外が暗くなっていることに貴方の声で気がついた。
「うん」
何だか不思議な気分だった。貴方と話したのも初めてで涙を綺麗だと思うのも初めてだった。なにより貴方と帰りなんて…。
「そうだ、携帯のアドレス教えてょ」
私は頷いた。
帰りながら携帯のアドレスを交換をした。そしてお互い自分の家に帰った。
今日の貴方の姿と自分の言動を思い出しながら私は眠りにつこうと目を閉じようとしたとき携帯がなった。いつもならシカトしてるはずなのに携帯を手にした。見ると貴方からのメールだった。
『遅くにゴメンネ、今日は居てくれてありがとう。貴女に泣いているところを見られてよかった。誰かに涙を見せるのって悪くないね、貴女だからよかった。ありがとう』私返信せずにはいられなかった。
《気にしないで。私何もしてないし…貴方の姿は綺麗でした。私でよければ貴方の近くにいさせて。》
メールを送った後、我に返って読み返した。なんていうメールを送ってしまったんだろう…後悔の念に苛まれた。
貴方からの返信は早かった。
『私こそ近ずきたいです。これからよろしく』
返信は決まっていた。
《私こそよろしくね。》そして私は眠りについた。
次の日学校に行くといつもと変わらない貴方がいた。まるで昨日のこととが嘘みたいに…私は夢でも見たのだろぅか?携帯を見れば貴方のアドレスが確かにありメールもあった。昨日のことは夢じゃなかったみたいだ。貴方は私に話し掛けることもなく私も貴方に話し掛けることはなかった。なんだか切ない気持ちもしたけど心地よくもあった。私は干渉されるのも束縛するのも嫌いだ。全ての人がそれをするとは思わないが確かにする人もいる。だから私は人と関わることをしない。私が人と関わらないのはそれだけが理由ではないけど…


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