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「すき?」
【学園物 官能小説】

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「すき?」-3

「そうだよな。自分でもなんで?って思う。10も違う小娘に本気で惚れちゃうなん
て。」
むむ?なんか引っ掛かる言葉が。
「小娘だぁ?」
私は思わず言い返した。
「まあ聞けよ。もう言っちゃったもんは仕方ないから白状するけど、オレ藤崎が好き
なんだ。
・・・最初は、ボーッとした天然ちゃんって思ってたんだけど、さ。ほら、お前、入学
式の時に桜に見とれて遅刻して来ただろ?最初は変なヤツがうちのクラスに入って来
たって思ってたんだけど。」
うっ。私の消したい過去を・・・
赤面した私を構わずに先生は話しを続けた。
「だけど、お前って結構責任感があって、自分が『こう!』って決めたらやり遂げる
だろ?去年の文化祭の時だってクラスのヤツらが適当に理由つけて準備サボってんの
にお前は文句いいながらも最後まで逃げないで、オブジェを作り上げたよな。」
先生は微笑みながら、私を見つている。私は先生の視線に縛られて身動きが取れな
い。
「それからかな?お前が気になり出したの。俺が思ってた藤崎と、なんか違うなぁ
〜って思って。いつも目で追っちゃってたよ。」
・・・確かに先生が私にちょっかいだし始めたのも文化祭が終わった頃だったかな。
「藤崎はマイペースだけどいつもそれとなく友達を助けたりするし、なにより笑う時
にクシャッとなる顔が可愛い。『あーこいつどんないい女になるんだろ』って思って
たら・・・気付いたら惚れてた。」
先生はちょっと俯くと、意を決したように顔を上げた。
「藤崎の言うとおり、俺は教師失格だな。生徒を女としてみてしまったんだから。ホ
ントは言わないつもりだったんだけど、こんな機会なんてなかなか無いじゃない?し
かも、お前は俺を信頼して相談してくれるし。なんか嬉しくって思わず調子のっ
ちゃったよ。・・・気持ち悪い、とか迷惑だったらもう近寄らないから。」
先生の目は真剣だった。先生のその真剣な眼差しから目がそらせない。
「そ、そんな気持ち悪いなんて思わないよ。そりゃ、かなりビックリしたけど。・・・
先生の気持ち・・・すごく嬉しい。」
正直、今まで何回か告白された事はある。その時は、『好き』って言われてもいまい
ちピンッとこなかった。だけど、先生の告白を受けてビックリした反面、ドキッとし
た。先生は、私、という人間を受け止めてくれそうな、そんな温かさを感じたし・・・・
でも・・・
「でも、先生の事をそんな風に見た事ないし・・・」
「だよな。恋愛相談されて恋愛絡みで悩ませてどうする、て感じだよな。困らせて悪
かった。」
先生は悲しそうに笑った。また胸がズキンと痛んだ。
「違うの!困ってないし、すごく嬉しいの!だけど・・・うーん・・・なんて言えばいいの
かわからない・・・どうすれば良いのかわからないの。」
悲しそうな先生の顔を見て、この人を悲しませたくないって思った。でも、どうすれ
ば良いのかわからない。こんな気持ちは初めてだった。
先生はゆっくり私の両手を掴んだ。私は俯いていた顔を上げ、先生の顔を見た。
「藤崎、俺と付き合ってください。」
先生は優しくそう言った。
「でも・・・先生が私を好きなように私は先生の事を好きじゃないんだよ?・・・そんな気
持ちのまま、付き合っちゃいけない気がする。」
私は躊躇いながら言った。すると先生は、
「大丈夫。絶対俺の事好きになる!」
と、言い切った。
「・・・その自信は?」
私は訝しげに先生を見た。


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