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「すき?」
【学園物 官能小説】

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「すき?」-2

私は、言葉を選びながら喋り始めた。
「この年で彼氏とかに興味が無いのっておかしいかな?
別に男嫌いとかってわけじゃないけど、ほら。小学校の時とかって、男女混合って感じじゃない?
みんなが友達って感じで。それが、みんな中学になると、急に異性を意識し始めて。
付き合ったり別れたり。なんか、私。それについていけなくて。
気がついたら今高2でしょ?なんかもう友達にも相談できなくて、さ。」
言い終わって、先生の顔を見上げた。先生は優しく笑っていた。
その顔で、
「お子ちゃま。」
先生の第一声はそれだった。
「もう!人が真剣に悩み相談してんのに!教師失格!」
私は憤慨した。
人が意を決して明かした悩みを、その一言で済ますなんて!そんなの言われなくても
わかってるもん!
あぁ・・・言うんじゃ無かった・・・悔しい。
「まあまあ。さっ、教室着いたぞ。鞄取っておいで。」
私はブスッとしながらドズドスと教室に入って行った。そんな私の後姿に先生は話か
けてきた。
「ごめんごめん。でも、それが藤崎の良い所だと思うよ?俺は。
藤崎は、みんなと同じ気持ちを共有したいんだよな、きっと。だけど、とりあえず適
当な誰かと付き合うとかができないんだろ?藤崎は自分が納得した事じゃないとやら
ないもんな。」
先生がそこまで言った所で、私は振り返った。
「そうなの。だからなんか私だけ取り残された気がして・・・」
淋しかったの。なんで、私だけ恋とか愛とか理解できないんだろう、て。
だけどなんで先生は私のそんな所をわかってるんだろう。
教師失格って言って悪かったな・・・
そんな事を考えながら、私は先生を見つめた。先生はさっきと同じように優しく笑っ
ていた。そして、ゆっくり私に近づいてくる。
「でも、それは人に流されない、自分の意志をしっかり持ってるって事なんじゃ無い
のか?そういう事に興味を持ち出すのも個人差があるだろうし。藤崎は藤崎のペース
で、な。
でも、話しを聞いてると、お前は頭でモノを考え過ぎなんじゃねぇのか?恋は頭じゃ
なくてハートだよ、ハート。」
いつの間にか、先生は私の目の前にいて優しく私の頭をなでた。人に頭を触られるの
は苦手だけど、不思議と先生はイヤじゃなかった。
「プッ。先生の口から恋とかハートがでるなんて。」
私は少し笑った。先生の言葉が嬉しかったけど恥ずかしかったから。
「ガラじゃないか?」
先生も笑った。
「うん。私と図書室ってくらい似合わない」
そう私が笑うと、先生の顔がゆっくり近づいて来て、先生の唇は私のそれと重なっ
た。私はビックリして目を閉じる事すらできなかった。
先生を凝視した。先生はゆっくりと顔を離すと、私の顔を見つめた。
先生の顔は真剣だった。
「俺と付き合わないか?」

・・・。
・・・・・・。
はぁ?

いきなりの展開に私の頭はついていけない。
「え?あの・・・先生は私が好きなの?」
ビックリしすぎて、私は突拍子もない事を口走ってしまった。
「うん。すっげー好き。」
先生はそう言うと、私を抱きしめた。先生の服からはタバコの臭いがした。
「え?えぇ?なんで〜?!信じらんない!マジで?私、生徒だよ?」
私は動揺して先生の腕の中から逃げ出した。
先生は悲しいような、苦しいような顔をして私を見ていた。私の胸がズキンと痛む。


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