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夏のざわめき
【OL/お姉さん 官能小説】

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夏のざわめき-5

割り開かれた股の間を図太い二本の指がずぶずぶと責めていた。
指先を少し上に向けて、膣壁を刺激されている私は膝を立てた状態で突然に後ろ手をつき、股を開いた奇妙なポーズで腰を揺すっている。

隣のおじさんの顔にお尻を下ろした、いつかの嬉しそうな母の表情が思い浮かんだ。

サルはコンドームを取り出して挿入の機会を伺っている。
私はそのサルを立たせてペニスを剥き出しにした。
作務衣のような特殊な衣装をつけている事に気づく。

紐を外していきり勃つペニスを咥え込んだ時、彼らはこれでも神事に用いる特殊な衣装を揃えているのだ。

下着は着けていない。

「あのね…私、おなかに赤ちゃんがいるのよ。」

そんな言葉に憧れがあったのかも知れない。
口に出してみたら、どこか誇らしく感じられた。

「だからお尻の穴を使ってよ。」

「………」

サルは一言も発さなかった。
女を誘う時以外は言葉を発してはいけない事になっているのかも知れない。

指先に唾液を垂らして、膣孔から溢れた分泌液と混ぜ合わせると擦りつけるようにお尻の穴に馴染ませた。
サルはしゃがみ込んでそれを見守っているところを見ると、嫌ではないらしい…
こんな事をするのも久しぶりの事だった。

大学で覚えた男は私と同じように地方から就学した男だったがろくでもなかった。
その男と毎晩セックスに明け暮れたのはまだしも、お尻の穴を使わせてくれという。

そんな恥ずかしい事…
過半数の恥じらいよりも僅かな興味が勝ってしまったのだ。

その時点では男を手放したくなかったし…

お尻の穴でセックスさせてくれる女は稀少だったらしい。
たちどころに友達に自慢して、さらには次々と別の男たちに私はお尻を貸すはめに陥った。

ほどなく、その男と別れてからは私は次々と男を代えていった。
この土地の血が私には流れているのだ、それを恥じらう気持ちもない。

馴染んでくると指先をぷすりと挿入させる。
ここもまだ男を忘れてはいないようだった。

あまり太いと困るけど、口で計ったところ許容範囲以内に見えた。
ぐっと押し込んで、ずぶりと抜ける。

「待って…ゆっくり…ゆっくり動かしてみて。」

森林の合間からは月が見えなかった。
コバルト色の明るい空を仰ぎ見たがらお尻の穴を貫く太い刺激に身を震わせる。

「んっ…どう?…いいでしょ?
私も…気持ちいい…」

ほどなくして、おなかの中に迸りが弾けた。
私はまだまだよくなってくる途中だった。

サルがまた悪さしないように私は一滴残らず搾り出してやろうとした。
少し意地悪してやろう…



下着をつけて膝元をぱんぱんと払うと私は木立を伝って径へと戻る。
母はまだ現れず、幾人かの女がそこを通りかかればサルたちがまた「こいさっ!こいさっ!」と誘い込む。

母は計算からすると四十も半ばに差し掛かる。
さすが私に負けず劣らずの好き者ぶりは健在だった。






そうして私はまた、あのバス停に立っていた。
カルチェを覗くと来た時とほとんど同じ時間。

郷里に戻って、私は結局のところ妊娠について母とあまり語ってはいない。
多くを語るより多くの事を母は教えてくれたような気がする。

「母さん、ありがとう。」

おなかの赤ちゃんには気の毒だけど、私は最初から母と会ったらこの子を堕ろすつもりでいた。
その時の感情だけで無理を強いても誰も幸せにはなれないのだから…

鎮守の杜からは蝉の聲がいつまでもざわめき、風は大きくため息をついて大地を吹き渡っていった。



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