投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

アンバランス×トリップ
【ファンタジー 官能小説】

アンバランス×トリップの最初へ アンバランス×トリップ 239 アンバランス×トリップ 241 アンバランス×トリップの最後へ

アンバランスな愛-7

「人が繋がって出来た奇跡なんだから……大事にして」

 ケイと出会って、ゼイン達と関わりがあったキャラと繋がっていて……人の出会いが生んだ奇跡だから……それを切り捨てないで欲しい。
 ポロの潤んだ目から涙が零れ、ゼインはそれを指で拭った。

「分かった。約束する」

 そのまま頬を包んで指で撫でると、ポロはふんわりと微笑んだ。

「っ……ポロ!」

「笑えるようになったの。ゼインに見せたかった。見せれて良かった」

 涙目だけどそれがキラキラ光って、ポロの笑顔を飾り付けている。

「……思った以上に……可愛い……」

 呆けた顔で呟くゼインの言葉に、ポロは赤くなりつつその時の話をした。
 居なくなったゼインを追いかけている途中、巨大なドラゴンが現れた事……それは、エンとアビィが完全共有した姿だった事……そして、そのドラゴンから降りてきたケイにプロポーズされた事……。

「プロポーズ?!」

「うん」

 その時、自然と笑えた……こんな自分を愛してくれる人が居ると思ったら、何だか安心したのだ。

「でも、焦らないって……暫くは自由にして良いって言ってくれたの。だから、働きながら学校に通おうかと思ってる」

 字の読み書きが出来ないのは、生きていく上でかなり不利だから。

「学校って言ってもね?魔法学校なの。今、ゼビアと協力してファンにも建設中なんだって」

「魔法……学校?」

 ポロは照れくさそに笑うと片手を上げる。
 すると、ポロの背後にしゅるしゅると水が集まって女性の姿を形作った。
 蒼く長い髪とキャミソールドレス……サファイアを嵌め込んだ様な目に透き通った青白い肌。
 目の前で起こるおとぎ話な光景に、ゼインは目を丸くして驚いた。

『コンニチハ、ワタクシハ「しーりー」。水ノ精霊デス』

 現れた美しい女性は、片言で挨拶をしてゼインに頭をさげる。

「あ、はぁ……どうも」

 ゼインはポロから手を離してその手で自分の頭を掻いた。
 シーリーはにっこり微笑むと、手の平サイズになってポロの肩にちょこんと座る。
 ポロはシーリーを指で撫でながら、契約した時の事も話した。
 産まれた時から傍に居て、手助けしてくれていたシーリー……魔物に侵されずに済んだのは彼女のおかげ。

「だから、魔法学校で魔法を学びたいの」

 せっかく魔力を持って産まれたのだから、それを最大限に生かしたい……そう話すポロは、出会った頃のオドオドした、目的も無くただ生きるだけの奴隷では無かった。


アンバランス×トリップの最初へ アンバランス×トリップ 239 アンバランス×トリップ 241 アンバランス×トリップの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前