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『詠子の恋』
【スポーツ 官能小説】

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『詠子の恋』-31



「……そんなことも、あったよね」
 あの時の“プロポーズ”を笑ってしまったのは、彼に対して、すごく申し訳なかったと、今でも思い出す、新妻の詠子である。
「でも、さ、アナタはちゃんと、こうやって責任を取ってくれたんだし、わたしとしては、言うことは何もないのよ」
「………」
 独り言にも似た可愛い奥さんの言葉を、夫の弘治は、そのむっちりとした太股の間に顔を埋めたままで聞いていた。
「それに、ね……ん……」
 大学を卒業して、3年ほどを経てから結婚した二人だが、戸籍と住所が一緒になってからも、セックスの時には定番になっている“岩清水”の体勢で、詠子は今、自分の旦那様になった愛しき吉川弘治の舌使いを、“クリ×リス(陰核)”にたっぷりと浴びていた。
「これ、クセに、なっちゃったもんね……あ……く……」
 最初にやらかした時は、恥ずかしさが先にあったが、官能の種火も同時に残していて、周囲に被害が出ないよう配慮しつつ、何度もその行為に及ぶようになっていた。
「アナタなんて、ゴーグルまで、つけちゃうんだから……あ、ん……」
 詠子の太股に埋まっている弘治は、目元に競泳選手が使うゴーグルを装着していた。性の交わりをしている最中には、あまりにも似つかわしくない装備である。詠子の放尿する姿を、間近で見続けるために必要だということは、説明の要らない話だろう。
 もっとも、バス・ルームであるにも関わらず、蛍光ピンク・フレームの眼鏡をかけている詠子も、人のことは言えない。曇り止めを完備しているそれは、自分の股の間で懸命に奉仕をしている旦那様の様子を、しっかりと詠子の目に映し出すために、必要なものだった。
「あ……ん……きた……」
 じわじわ、と、腰回りに浮かんでくる、“尿意”と言う名の生理的欲求…。“クリ×リス(陰核)”を責められると、決まってそれを催してしまう詠子の“下癖”は、結婚する前もしてからも続いていた。
「ねえ、アナタ……どうしたい……?」
 妖艶な笑みを浮かべながら、旦那様の鼻先を擦るように腰を蠢かす詠子。
「むふぅ、ふむふむ……」
「あんっ……もう……息を、吹きかけないで……」
 “黒絨毯”の如く繁った詠子の陰毛が、その荒い息に靡いて揺れていた。
「ん……あ……きてる……」
 かすかなものだった“尿意”が、はっきりとした輪郭を伴って、その開放を詠子に迫ってきた。
「ね……おしっこ、したいの……トイレに、いってもいい……?」
 わかっていながら、詠子は聞く。口元に浮かべる妖しい色の微笑が残っているのは、このシチュエーションを愉しんでいる証である。
「んっ……」
 詠子の申し立てを却下するように、夫の両腕が太股にまきついて、しっかりとロックされた。
「わかってるの……? このまま、しちゃったら……どうなってしまうのか……」
 太股の間に埋まる顔が、何度も縦に動いた。頷いたのである。
「ふふ……奥さんの、を、浴びたいだなんて……ほんとに、ヘンタイ、なんだから……」
 ふるふる、と、詠子の身体が放出の予感に小刻みに震えだす。
「あ……ん……あ……で、る……でちゃう……」
 太股をしっかりと極められているので、当然ながら身動きはできない。放出を先延ばしにするために、腰に力を込めてはいるが、それとても、いつまでも耐え続けられるものではない。
「あ、だめっ……でるっ……」
 抑圧を受けていた“尿道口”に、熱気が宿った。
「ん、あっ……」

 じょっ、じょろっ、じょろろろろろろぉぉぉ……

「あぁ………」
 黒絨毯の真下にある詠子の“尿道口”から、まるでシャワーのような勢いで、黄金の水流が迸った。

 ばしゃ、ばしゃばしゃばしゃ……

「あふ……かかってる……わたしの、おしっこ、アナタの顔に……かかってる……」
 夫のゴーグルに、詠子の出している“小水”が直撃して、派手な音を立てながら、その下のタイルに幾重もの流れを生み出していた。
「トイレ、いってなかったら……いっぱい、でそう……」

 しゃああああぁぁぁぁぁ…

「あぁ……やだ……とまらない……おしっこ、とまらないわ……」
 我慢していたものを解放する喜びに震えながら詠子は、明らかに興奮している様子で、恍惚とした表情を浮かべながら、“放尿”を続けていた。


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