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ようこそ花咲女子寮へ
【ラブコメ 官能小説】

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世界中の誰よりもいちばん-18

「わっ…… ホントに真っ暗なんですね?」
「そうだろ? あまりに暗闇過ぎて、方向感覚さえ失いそうだったよ……」

確かに、今はまだ秋子さんが正面にいるとわかっているからいいけど、
少しでも喋るのを止められ、どこかに移動されたなら、
それはもうどの方向にいるのか、どれだけ離れているのかさえわからなくなるくらいだ。

「…………あ、秋子さん? んっ な、何を…………」
「ふふ、まだこんなに堅くしてるんだな?」
「そ、それはだって…… 僕はまだイったわけじゃないですし…………」
「あはは、そうだったな…… 待ってろ? すぐにイかせてやるからな?」

そう言うや突然、僕の世界がいきなり静まりかえったかと思うと、
僕の耳には秋子さんの声がまったく聞こえなくなってしまった。

「え? ……あ、秋子さん? 何処に行ったんですか?」
「…………大丈夫だここにいる いいから君はそこでじっとしてろ?」

遠くの方で秋子さんの声が聞こえる。
いや、ここは所詮8畳程度の管理人室、そんな遠くなわけがない。
なるほど確かに、視界を塞がれると距離感をも失うとは本当のようだ。
ガザゴソと何やら探しているような気配は感じるものの、
それが何処で何をしているのかなんて、
僕にはまったく想像出来なくなってしまっている。

「ふふ、いい格好だな和也?」
「えっ? ちょっ………… いつの間に戻って…………」

自分の事を棚上げしてなんだが、下半身丸出しの状態で視界を閉ざされると言うのは、
随分と想像以上に恥ずかしいシチュエーションだ。

「そんなに驚く事は………… ああ、いや…… そうだな……
 恥ずかしいのだろう? どこから見られているのかわからぬ私の視線が……」
「そ、それはっ…………」

そう、そのうえどこから見られているのかわからないのだから隠す事さえも出来ず、
まさにその場にいるだけで、無条件に辱められているみたいなものなのだ。

「だが、私なんてそのうえ手まで縛られていたんだぞ?」
「うっ…… そ、それはその……」
「ふふ、どうだ? 少しくらい私に付き合ってもバチはあたらないだろ?」

僕はばつの悪さに思わず口を閉ざしてしまうも、
すっかり観念しては、黙って首を縦に振っていた。


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