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ミス・フェロモンを倒せ!
【コメディ その他小説】

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作戦の仕上げ-1

2日目が終わって俺もだいぶ自信がついた頃、気がつくと3日目になっていた。
そして岡本はまだ俺の下宿にいるんだ。サッシーが戻って来るのを待ってるんだ。
なんて悪い女なんだ。あっ、そうじゃない。それをやらせたのは俺だった。
で、まさか追い出すわけにもいかないし、かといって一人で置いておく訳にもいかないから、引き続き上級コースを受講したと思いなよ。
だから俺の4教科の学力はどんどん上がって行ったんだ。
「ナナミのおばさんは検査入院だって言うからすぐに退院すると思う。
ナナミがおじさんたちに食事をつくらなきゃいけないし、そのほかの家事もあって、今はここに来れないそうだ。
お前のことをとても気にしてた」
そんな適当なことを言って、俺は岡本を慰めてた。やっぱり俺が1番悪者かもしれない。
とうとうテストが始まって、俺は4教科合計300点以上という優秀な成績をおさめてしまった。
だけど追試はいくら点数が良くても50点以上はぎりぎり合格という点で同じなんだ。

ヨッシーの情報によると尾志谷麗子はその後のテストで3教科とも赤点を取り、1週間後に追試を受けることになったそうだ。
どれだけ頭が悪いんだ?
その雌狐たちが、俺がヨッシーとサッシーと廊下にいるときにやって来た。
「あんたの従姉妹には大変世話になったから、お礼をしなきゃ気がすまないんだけど。どこの学校なのか言いなさいよ。調べればわかることなんだから」
お前は警察か? だが俺は教えてやることにしたよ。
「セント・オーグスチン・ハイスクールだよ。アメリカのロスにある学校だ。父親の転勤で海の向こうに渡ってしまったんだけど、会いに行くかい?」
そのときのミス・フェロモンの驚いた顔はシャメに撮って、みんなに送ってやりたかったね。
それから雌狐は岡本のところに走って行ったそうだ。もう邪魔者はいなくなったからと思ったんだろう。
だが、岡本はサッシーから貰ったハンカチの匂いを嗅いだまま、尾志谷麗子を相手にしなかったそうだ。
岡本にも少し前にアメリカ行きのことは伝えたから、そのショックでそれどころではなかったんだろう。
まあ、さすがの尾志谷のフェロモンの香りも薔薇の香りには敵わなかったって訳だ。
それじゃあ、今回はこの辺で。ばーい♪

    完  


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