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続・天狗屋物語
【SM 官能小説】

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続・天狗屋物語(後編)-4

ケイスケの拉致は、意外と簡単だった。
実行部隊は、オレと腕っ節のいい堀田、それに拉致用のワゴン車の運転はハルミおばさんだ。
深夜、ケイスケが自分のマンションに帰宅する時間を狙った。ケイスケは、どこかの男に送っ
てもらったのか、黒塗りの車の助手席から降りると、運転していた中年の禿げたオッサンと、
マンションの前で堂々と抱き合ってキスなんて交わしている…

まったく、なにやっているんだよ…キモイ奴だぜ。

車が去っていった瞬間を狙った。ケイスケが悲鳴をあげる余裕もないほど、すばやくワゴン車
に連れ込んだ。華奢なケイスケを手込めにするくらい簡単なことはなかった。座席シートに
押さえつけ、鼻と口に薬を嗅がすとコロリと気を失った。



地下室の裸電球の灯りだけが、冴え冴えとした白い肌をしたケイスケの裸身を浮かび上がらせ
ていた。こうして見るとまったく女と間違えるくらいに色っぽい。あそこだけを見なければ女
そのものだった。

朦朧とした意識の中から覚めてきたケイスケは、自分に何が起こったのかまだ理解できない様
子だった。

「どっ、どういうことよ…」
ケイスケは、白いからだを悩ましくよじらせながら、ほんとうの女みたいな柔な悲鳴をはりあ
げた。

すでにケイスケの衣服は剥がされ、凝った刺繍のある高価そうな淡いピンク色のブラジャーと
パンティだけを纏った恥ずかしい姿で、上部に伸びきった手首を縄で括られ、足先がわずかに
床に着く程度に天井の梁から垂れ下がる鎖で痛々しく吊されている。

そのケイスケの艶めかしい姿にオレはごくりと唾を呑み込んだ。細い首筋、鎖骨から肩にかけ
てしなやかな丸みのある線を描き、胸元の肌の白さはとても男とは思えなかった。ケイスケは、
微かに膨らんだブラジャーの谷間に漂う翳りを小刻みに震えさせている。

こいつは、もともと女性ホルモンが強いのか、ほんとうの女みたいに胸のふくらみがあるのだ。

…変な注入剤なんて使わない自前の胸なのよ…なんて、誇らしげにあの喫茶店で言ったことを
思い出すが、男のケイスケが自前のオッパイなんていう言葉に、オレはあのとき、つい笑って
しまった。


そして、腹部の淡い翳りのある窪みと可愛らしい貝のような臍を包み込む乳白色の肌は、肌理
が細かく、キュッと悩ましく括れた腰のラインまで女そのものだ。
ただ、パンティのあの部分が、もっこりとまではいかないが、あきらかに男のもので膨らんで
いるのが何とも奇妙な感じさえする。オレと同じ三十歳半ばの歳なのに、まるで女高生みたい
な瑞々しいケイスケの裸身に、変な涎さえ出てくる。

「いいからだしているじゃねえか…オレの女にしたいくらいたぜ…」と、堀田は、ケイスケの
からだに見惚れるように言った。

以前にケイスケの仕置き計画を話ながら彼の写真を堀田に初めて見せたとき、ねっとりと自分
の下唇を舌で舐め、ズボンのあそこをモッコリと膨らませている堀田を見て、オカマにも勃起
するこいつの節操のなさに、オレはちょっと呆れたものだ。

とりあえず今回は、オレは脇役だ。ゆっくり眺めさせてもらうことにした。



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