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強気な彼女の本音は?
【学園物 官能小説】

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妙な転校生が来た?-2


「手ぇ挙げろ」

 なんとも横暴な物言いだが、このクラスでそれに慣れていた少女、美咲が渋々と手を挙げた。猛も美咲の姿を確認しようと顔を少しだけ動かしてその姿を確認した瞬間、前髪の奥で目が大きく開かれ小さく肩が跳ねた。だけど、前髪で隠されていて表情は見えないし、肩が跳ねたのもなんだか挙動不審だという認識でしかクラスメイトが受け取らなかったのは幸いだろう。
 流れるような漆黒の髪が高い位置で一つに纏められ、その釣り目気味の大きめな漆黒の双眸が笑顔一つない愛想のない表情に上乗せして鋭く見える。透き通るような肌だけど、決して不健康に見えるような白さではなくむしろ健康そのものを示す色。そして桜色の小さ目な唇。挙げられたその手は遠目から見てもしなやかで、細い指。座った状態から見える体つきも、同じ高校1年生にしてはほぼ完ぺきなんじゃないかと思うくらいに健康的に細い。胸は大きすぎず、かと言って小さくも見えず。胸から視線を落とせば女らしいくびれが少しだけ覗かせ、さらに視線を落とせばしなやかな脚が見えた。
 猛は純粋に、無意識に美咲に見惚れていた。
 猛が美咲を認識したのを確認した担任は転入生、猛の方を向いて淡々と指示を出す。

「お前の席、あの上代の隣な」

「えっ?…あ、はい」

「あいつこのクラスの委員長だからこの学校のこととかクラスのこととか聞いとけ。あと教科書は届くまで上代のを見せてもらえ」

 その担任の言葉に美咲は器用に片眉を跳ねさせた。席が隣なのはまだいい。委員長として(といっても勝手にされたのだが)クラスの一人や二人、面倒を見るのに異存はない。だけどだからと言って教科書を見せる必要はあるのだろうか?それは反対隣りの生徒でもいいのでは?そう抗議しようとして美咲は口を開いたけどすでに承諾した猛がこっちに向かって歩いてるのが見えてなんとか開いた口を閉じた。
 少しして、猛が美咲の隣の席に座って。猛は顔だけ美咲の方へ向けると小さく声をかけた。

「上代さん…だっけ?」

「そうだけど」


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