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隣人は何を思う
【ホラー その他小説】

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ゆあの肝試し-2

イカとカバがリタイヤして、残された私達6人はそのまま肝試しを続けることになった。

二番手はサメとまりだ。
まりはちょっとビビり入っていたが、サメと一緒にトンネルの中に入って行った。

残った4人はまた談笑する。
するとサメとまりは10分ほどで帰ってきた。
やはり走って。

まり「やばいやばいやばい!!」
サメ「俺は何だか分からんがまりが走るから…」

とりあえずこの人達も罰ゲーム決定。しかも早いから難易度は高いぞとか思う。

まり「ね、ここマジでやばい!帰ろ!」
サメ「だからさ、何見たの?」
まり「だから女の人だよ!青い服着た女の人!」
サメ「どこに居たんだよ、見てねぇよ俺」
まり「馬鹿!見たとか見てないとかじゃなくて居たんだってば!」
サメ「はぁ?木とかと間違えてね?」
まり「木と人を間違えるわけないでしょ!?ってか青い木なんて無いじゃない!!」

まりがテンパってるの初めて見た。
やばい。幽霊より怖い。

まぁまぁと、二人を落ち着かせて、次の組を行かせることにした。
サメとまりは車には戻らないで居てくれることになった。

次はトドとななだ。
ななは塩を振り掛けてから出発した。
トドもかけてとか言ったので、ななは掛けてあげてた。優しい。
私なら顔にかけてやるところだが…。

2人が行って、私はまりに何があったか詳しく話を聞く事にした。

まり「本当に居たの…」

まりは怖い顔でそう言った。

まり「トンネルを抜けてもう一つのトンネルに行く前の道で、青い服着た女の人が立ってたのよ。こっちをずっと睨んでたの」
サメ「いくつくらいの子?」
まり「18歳から22歳くらいの間かな…」
サメ「スタイルは?」
ゆあ「そこどうでもいいだろw空気読めいい加減」
カメ「やべぇよ、マジやべぇって」
まり「やばいよ、あの霊だけは本当にやばい。睨みが…本当に凄かった」
サメ「ホントに居たのかよぉ?」
まり「ホントだってば!嘘ついたってしょうがないでしょ!?」
ゆあ「わかった、わかったから落ち着け。まり」

結局1組目と2組目は最後まで行けて無い。
正直、私は信じてない。
ただ信じて無いと言ってもまりを信じてないわけじゃない。
幽霊の存在を信じてないだけだ。怖い話とか怖い映画とか大好きだけど、信じるのは別ものだと思っている。
まりだって見たというからには見たのだろう。ただ、そういう特殊な環境で心に恐怖心があれば見えないものも見えてしまうということだってあるだろうと思う。
だからまりが嘘をついてるわけでもないのだ。
厳密に言えばまりは幻を見た…という事になる。

そのまま見ただの見てないだのと話をして、30分経った頃。
トドとななが帰ってきた。
走らずに歩いてだった。

なな「ただいま」
トド「…」

トドの顔が青い。

なな「えっとね、2個目のトンネルでリタイヤしました」

普通に言うなな。
皆が「はあ」と言うとななはちょっと苦笑しながらこう言った。

なな「これ以上はやめた方がいい。罰ゲームを受けた方がマシだよ」

私が何故と問いかける。

なな「青い服の女の人ってさっき言ったでしょ?あの人がかなりやばい。怒ってます。しかも男に対して恨み持ってるね。これ以上続けたら正直何が起きるか分からないし、どうなっても責任取れない」

そんなような事を言った。
トドも見たようで、かなりガクブルしてる。

カメ「よし、そうだな!帰ろう!」
なな「その方がいいね」
まり「やっぱりあの人怒ってたんだ」
なな「うん、睨んでなかった?」
まり「睨んでた…マジ怖かった」
サメ「え〜、終わり?まぁ腹減ってるからいいけど」
カメ「よし、帰ろう!

私は…正直行きたかった。
せっかくここまで来たのだ。待つだけなんて嫌だった。

ゆあ「おい、そこの緑」
カメ「へ?俺?」
ゆあ「行くぞ」
カメ「は!?ななの話聞いてなかったのかよ!」
ゆあ「聞いてたよ」
カメ「じゃあやばいってことくらい分かるだろ!!」
ゆあ「大丈夫。私は怖くない」
カメ「馬鹿かお前!死ぬかもしれないんだぞ!」
なな「私もやめた方がいいと思う。ただでさえ人がいっぱい来てかなりピリピリしてるし…」
まり「強がりやめなって。本当に怖い思いするから」

まりの言葉にちょっとカチンときた。

ゆあ「分かった。私が一人で行ってやる。待ってろ」

ヘタレのカメを置いて私は一人、トンネルへと入っていく。
皆の制止する言葉を無視して…。





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