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星を数えて
【初恋 恋愛小説】

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星を数えて act.2-1

一晩泣き明かして、私は思った。





決めたんなら守りとおそう。






あなたを振り向かせてみせるよ。





星を数えて
act.2 彦星





家のことも落ち着いてきた頃、始業式がやってきた。
カンカンカン…
階段を降りる。まだミンミンと蝉がないていて、せっかく朝シャンしても暑い気持ちにさせられてげんなりしてくる。
「よっ」
「あ…」
そこには、腰パンでだらしなくシャツを出している崇がいた。
「こないだはごめんな、約束あって」
「いいよ、別に」
私はもう一度決心したから。なんて心の中でつぶやいてみる。
「約束ないときは叶ちゃんとこ行きたいな」
さりげなく、でも確実にこちらをみて言う。そうやって、いろんな人に言ってるんだろう。
「やらしいことなしよ」
「…じゃ晩飯食わせて」
少し不機嫌な声。
別に、そういうことを目的で私は一緒にいたいんじゃないから。
「じゃ、またね」
すたすたと私は歩いた。崇と歩くと、きっとまだ私の胸は辛い。
コンバースの紐をきゅっとしめて、小走りで駅まで走った。





始業式は本当に暑かった。校長のだらだらした話と、代任の副担任の紹介は、私にはどうでもよかった。遠くで、崇が女の子と楽しそうに話していたのがすごく気になった。





やっぱり目は彼を追う。





でも、彼は。





つんつん





後ろの月子(つきこ)から背中をつつかれた。
「どしたの」
「今日いつものメンバーでカラオケ行かない?」
もう一度彼を見る。女の子が彼にべったりくっついていた。
「行く行く!」
このもやもやした気持ちをスカッとさせたかった。月子のことだから、今の私の表情とか雰囲気で考えてくれたんだろうな。
「じゃ聡子に言うね」
ひそひそ声で話す月子と私は微笑んだ。なんだか始業式も悪くない気がしてきた。





「柚亜おっそいよー」
「ホント、先生と何してたのー」
いつものメンバーとは、聡子、柚亜、月子、舞に私。なんだかんだで一緒にいる5人だ。
「えー宿題難しかったかって聞かれただけだよー」
そうフワッと笑う彼女は、カラオケ屋に向かって歩く。
「いいな〜相模先生かっこいいもんなぁ」
舞(まい)は柚亜の隣でひやかしを言ってる。そんな彼女には年下の彼がいるんだけど。
「ついたべー!」
ガッとドアを舞が引き開けると、冷房のひんやりとした空気があふれてきた。
「いらっしゃいませ」
出迎えてくれる受付の挨拶。なんだか聞いたことのあるような…。
「ひぁ〜角谷先輩じゃん!!」
舞が騒ぎ立てる。向こうも、私達の制服を見て、それから。
「おっ叶」
てか呼び捨てかい!!
「えっ叶知り合いなの?」
「え、うんまぁ」
「幼馴染みなのよ俺ら」
ニコニコして彼は話す。





何よ、肝心なこと、覚えてないくせに。





「フリータイムでよろしいですか?」
はい、と返事する舞。を月子が引っ張って、行こ行こーと指定された部屋にみんなを連れていく。
「なあ」
彼がクンッとブラウスの裾を引っ張った。
「帰り一緒に帰ろーな」
「時間合ったらね」
すっと会話を終わらせて、みんなを追い掛けた。どうせ合うわけないんだし。そう軽く、でもどこか嬉しい自分もいたりして。
「一番は叶が歌いなよ〜?」
「えー!?」
なんだか不思議と帰りが楽しみになって、歌もやる気になってきた。なんて単純なんだと自分で自分を笑うしかなかった。


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