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中道深夜探偵事務所へようこそ
【フェチ/マニア 官能小説】

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エピローグ-1

中道学園高等部
■エピローグ

3年生は数学の授業が終わったところで、これから昼休みに入る。
「お〜い田仲。飯食おうぜ」
「僕…弁当なんだ倉元」
「俺もだよ」

2人はそれぞれ椅子を向かい合わせにして机を囲み、弁当を頬張る。
「モグモグ…ところで、お前んとこの伯父さん、あれからどうなったんだよ」
「クチャクチャ…うん、伯母さんがね。結構な遊び人で、伯父さんのいない留守を狙って、アレコレと若い男に手を出していたんだよ」
「ソレたまんねえよな」
「でもね、結局バレちゃってさあ」
と田仲は間を置いてから
「伯母さんが開き直って、伯父さんの前で堂々と見せつけたんだよ」と言う。

「何を見せつけたんだ?」
「そんなの決まってんじゃん」
「大人のプロレスか?」
「まあ、そんなとこだね」
田仲の話を聞いていた倉元は「でもさ」の後に
「伯父さんも、勇気だしてやりゃあ良かったんじゃないの?」と言う。
「うん、結果的にそうなんだよなあ」

「田仲の伯父さんも細かいこと気にして、ああでもない、こうでもないって考えずに、時には強引に行っとけば良かったんだよ」
「それがね、ウチの伯父さん堅物だから、わからなかったんだ。ついさっきまで…(政夫伯父さんは)」

(時には強引に行っとけば良かったんだよ…)
倉元は自分の言った言葉をもう一度脳裏に浮かべてみて、こう言った。
「じゃあ俺達も強引に行くか?」
「だ、誰をだよ?」
「そんなの決まってんじゃねえの。葉山先生だよ」
「いや、そりゃマズいよ」
「じゃあ、俺だけで行く」
「お、おい。ちょ、ちょっと待ってくれよお」
2人の足は体育館の方向へ向いていた。







■あとがき

最後まで読んで下さりありがとうございました。もう皆様お気づきかと思いますが、本作はデビュー作「蛇に睨まれた蛙」と繋がっています。
今回は「蛇に」で全くスポットライトが当たらなかった麻衣子に力を入れて筆を取りました。そして「蛇に」のエピローグでは、聡美が意中の龍一を調査する為に探偵を雇ったと語っていますが、その探偵が本作の中道に当たります。

後、どうしても妻に馬鹿にされながらも一途に接する男性を描きたいと思い、政夫登場に至りました。それで、麻衣子と政夫をどうやって繋げていこうかと考えた結果、今回の形になりました。
そういう意味では、19〜23ページの「山頂に沈む幻想」と25〜29ページの「幻想の終焉」は最大の読みどころと言えるかも知れません。
また、中道と坂井のミステリアスな部分もこの時点では明るみにしていません。この辺りは、以降のお楽しみということで。

それでは、今後とも応援よろしくお願い致します。

(takeshi)


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