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インスタント・ラバーズ
【痴漢/痴女 官能小説】

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饗宴の夜-6

 ユウキが車の後部座席に乗ると、わたしもそれに続いた。
 助手席には座らない。
 ユウキに助手席に座んないんですかと言われたが、わたしはあなたが座ればいいわと返してやる。
 ユウキも少し顔をニヤニヤとさせて、なら俺もここで、と助手席には座らなかった。
 ここで助手席に座られるのは盛り上がりに欠けるので、わたしの思惑通りだ。
 運転をするコージは、特に何も言わない。
 運転に集中するつもりなのか、あるいは夜景が綺麗な場所を見つけて、わたしとセックスする心づもりなのか、それはよくわからない。
 やがてエンジンがかかり、車は動き出した。
 
 ゴテゴテした改造のお陰で、車内は実に狭い。
 後部座席には、二人座るのがやっとだ。でも、わたしにとっては好都合かもしれない。
 わたしは、自分の太ももを気持ちユウキに押し付けてやる。
 ユウキはコージの強面と違って柔和な顔つきでなかなか美形の部類に入ると思える。
 だが、ヘラヘラとした顔つきでどことなく軽薄そうにも見えた。
 正直、あまりわたしのタイプではないのだが、タイプじゃない男とセックスに至るというのもそれはそれで背徳的で悪くない。しかも彼はまだ十五だという。
 ヤリたい盛りだ。こういう男子を誘惑してみるのも一興だと思った。

「ユウキ君は、結構カッコいいのに彼女いないの?」
「ハハ、俺なんか高校にもいかないハンパ者だし、彼女なんて無理ッスよ」
「あら、そうかしら。しっかり働いてるんでしょう? わたしは一生懸命働いてる人って、好きよ」
「カオリさん、優しいんスね。こんな風に女の人と出会うことなんてまずないし、会ってもなんか見下されそうで」
「意外と臆病なのねェ。わたしなんか、もう少し若かったらユウキ君の彼女になれたかな? なんて思っていたのよ」
「ま……またァ」
「本当よ? ユウキ君は、年上の女ってイヤ?」
「そんなことないっスよ! むしろ大歓迎って感じで……」
「フフ、そう? さっきはコージ君にオバサン扱いされたのよ? わたしすっかり傷ついちゃったわ」
「ハア〜? 兄貴マジッスか? こんな綺麗なお姉さんにありえないッスよ。マジで!」

 コージは何も答えなかった。
 わたしとユウキのやりとりをチラチラと伺っているのが、ルームミラー越しに見えている。
 そのコージの瞳と、本気で怒っているユウキの顔をわたしは微笑みながら眺めた。
 二人とも未成年で女に耐性が無いからか、見かけによらず純真でスレていないようだ。
 多少犯罪的ながらも、わたしが”趣味の時間”を過ごす相手としては申し分ない。
 わたしは意味ありげにユウキの体によりかかって、彼のももの辺りに手を置いて服の上から撫でさすってみせた。


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