投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

親友への謝罪・・・・・・
【熟女/人妻 官能小説】

親友への謝罪・・・・・・の最初へ 親友への謝罪・・・・・・ 0 親友への謝罪・・・・・・ 2 親友への謝罪・・・・・・の最後へ

親友への謝罪・・・・・・-1

「よお・・・希一」

線路脇の道路を下校途中、数メートル先を歩く親友の背中を見つけると、駆け足で追いつき声を掛けた。
名は、工藤希一。
高校一年で、俺の同級生だ。
入学すると、席も隣合わせですぐ意気投合し、親友の関係にまでなった。
あれから半年ぐらい経ち、秋も深まる頃だった。

「何だ、倉敷か・・・・・」

俺の声に気づいた希一は、すぐに返した。
俺を倉敷と呼んだが、クラスでは珍しい名字だった。
大概の生徒からも同じように呼ばれていた。
ちなみに名前は祐樹で、学年はもちろん一年だ。

「お前、部活はどうしたんだよ?」

俺はバスケ部だが、この日は部活動をさぼっていた。
普段より早い帰宅の俺を見て、希一は尋ねてきたのだ。
希一に関しては、部活は無所属で元々帰宅は早かった。

「まあ・・・言わなくとも分かるだろ?・・・ふふ・・・・・・」

「何だデートかよ?・・・そんなんでサボってたら、いつまでもレギュラーにはなれね〜ぞ?」

「まあ・・・俺はバスケよりも・・・今はあっちの方に夢中だからな」

「たく・・・やってらんね〜よ」

希一はふてくされたが、俺はこの後の事を考えて、密かに満悦していた。
理由は、夏休みの終わり頃に出来た、初めての恋人の存在だった。
もちろん、初体験は済んでおり、この日もモーテルに誘われていた。
彼女は年上で車も所有しており、初体験もモーテルのベッドだった。
未成年でも、人目を気にぜず入れるので、何かと重宝した。
誘う時も、年上彼女の気まぐれウィンカーが合図だった。
好き物の彼女なので、初体験の時から会う度頻繁だった。
この事は薄らだが、親友の希一にも打ち明けていた。
この頃になると、初体験話も当たり前になっていた。
ちなみに、希一の方はまだ童貞だった。
まだ早いのもあるが、それ以上に両親の事で深刻な問題を抱えていた。

それは、離婚問題にまで発展した、両親の不仲な関係だった。
理由だけは隠しているのだが、母親の浮気が原因なのをなぜか俺は察していた。
親友だけに、気まずい関係になるのを避けて、俺は知らない振りをするしかなかった。

希一は両親の事を表に出さない様にと、俺の前ではいつも明るく振舞っていた。
俺に恋人が居る事を察した時も、嫌みなく話を聞いてくれた。
まだ童貞でありながら、俺の初体験話にもノッてくれた。
本当ならば、自分の近況も含めて抵抗があったはずだ。
それでも自分を犠牲にしてまで、相手を気遣う希一の優しさは、俺の一番の親友と言ってもいい。
しかし、今の俺の心境は、非情なほどに年上女とのセックスで頭がいっぱいだった。
それだけに、親友の立場を考えず、年上女の虜になる自分を恥じた。

「あっ・・・わりい・・・つい調子にのっちゃって・・・・・・」

「いいよ・・・別に気にしなくとも・・・今が一番楽しい時期だからな。その代わり・・・俺の初体験話もちゃんと聞いてくれよ?。今はとうぶん無理だろうけどな」

「本当にごめんな・・・・お前んとこ大変なのにな」

「もう辛気くせ〜な・・・俺んとこは、そのうち何とかなるって・・・・・・。それより・・・お前の彼女との話・・・もう少し詳しく聞かせてみろよ?」

空き地に差し掛かり人気も少なくなると、希一は俺の肩に手を掛けながら聞き耳を立てた。

「それって?・・・・・・」

「例えば、口でしてもらってるとか?」

「ま・・まあな・・・・・・」

「本当かよ?・・・てっきりAVの世界だけかと思ったよ」

俺にしてみれば何度も経験済みで、希一の言葉が幼稚に聞こえた。

「まあ・・・年上だから、リードしてもらってる感じだけど・・・・・・」

「良いな〜・・・そのリードしてもらうって言葉・・・年上ならではだよな〜・・・・・・。ところでさ・・・初体験の話は散々聞かせてくれたけど・・・肝心な彼女の事はどうして教えてくれないんだよ?。もういいだろ?・・・・良い加減教えてくれても?」

希一は、俺の肩を強く握りしめて迫った。

「分かった・・・分かったから・・・ちょっと手の力を抜いてくれよ」

お互い知ってる人物なので、彼女の事を話すのは躊躇していたが、希一のしつこい性格を考えると後々面倒になると思い、言える範囲で話す事を決心した。

「夏休みの時に、町の盆祭り大会があっただろ?・・・俺達も学校のダンスの催しで出ただろ?」

「あ〜・・・あの時な・・・って!?・・・まさかそこで!?」

希一が驚くのも無理が無かった。
町を上げての庶民的な盆踊り大会なので、男女が出会うきっかけにしては今流行りでは無かった。

「ああ・・・・・・」

「マジかよ・・・あんな年寄り子供しかいないような祭りで・・・だって車も運手する様な年上なんだろ?・・・ダンスの催しで俺達みたいな学生は多かったけど・・・・・・・。そう言えば、あの頃は俺の両親もまだ何もなかったから・・・二人で一緒に来てたなあ・・・・・・」

俺の馴れ初めに意気盛んに興味を湧かせた希一も、両親の事となると急に消沈する態度を見せた。
そんな不憫な希一の心境を思うと、浅はかな自分の立場に罪悪感だけが募り、心の中で『すまん希一』を何度も連呼していた


『すまん希一・・・すまん希一・・・・・・・』


・・・・・・すまん希一・・・・・・浅はかな俺で・・・・・・



親友への謝罪・・・・・・の最初へ 親友への謝罪・・・・・・ 0 親友への謝罪・・・・・・ 2 親友への謝罪・・・・・・の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前