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三叉路 〜three roads〜
【学園物 恋愛小説】

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決着-8

私もつられて少し顔を赤らめながらも、掴まれた右手首をバッと振り払って、


「……告白なんてされたことないから、しょうがないでしょ。土橋くんは私と違って、沙織や郁美に告白されるくらいおモテになるからわかんないでしょうけど」


と、嫌みったらしい目つきで土橋修を見てやった。


すぐにまた憎まれ口を叩いてくるだろうから、どんな形で応戦してやろうか考えてから再び彼の方に視線を向けると、彼は真っ赤になって、左手で口を覆って言葉を失っている。


「お前……沙織から聞いたのか?」


やっとの思いで声を振り絞ったのか、やけに小さな声。


「そうだけど……?」


急にソワソワして、貧乏ゆすりを始めた土橋修の様子を不審そうに眺める。


何、この反応。


「……あのさ、その事誰にも言ってねえよな?」


「言ってないよ。それより何挙動不審になってんの?」


今まで見たことのない様子がやけに目について、思わず眉をひそめた。


「いや……、その事倫平は知らねえんだ。だからさ……せっかく倫平は沙織と付き合えたんだから、その事は倫平には……」


「言わないよ」


私が無愛想に言葉を遮ると、少しホッとした表情になっていた。


いつもと違う姿があまりに不自然で、この動揺っぷりに私はふと疑問が浮かんだ。


「ね、沙織を振ったのって大山くんが沙織の事好きだったから?」


と、ニヤニヤしながら彼の顔を覗き込んだ。


土橋修は、ビクッと体を震わせて俯いた。


ははーん、これは……。


沈黙が答えだと感じ取った私は、


「友達のために自分の気持ちを隠すんだあ。土橋くんってホント友達思いだね」


と、すごく嫌みな口調で言ってやった。


さっきまでバカにされたことを思い出すと自然と顔もにやついてきて、彼にとってはさぞかし憎たらしい表情になっていたことだろう。


「……別に沙織のこと好きだったわけじゃねえよ。そりゃ可愛いし、一緒にいて楽しいとは思ってたけど……それはあくまで友達としてだよ」


土橋修はボソボソとくぐもった声で呟き、私と視線を合わせようとしない。


「へぇ……」


私はニヤニヤした顔でジィッと彼の顔を覗き込んでやる。


まとわりつくような視線が鬱陶しかったのか、ジロッと私を睨んでから


「あーはいはい、俺は沙織が好きでした! でも倫平の好きな奴だったから諦めました! これで満足か?」


と、ややキレ気味に開き直った。


一瞬、怒らせたかなと焦ったけど、顔を赤らめたままの土橋修の表情からはそれを感じない。


「沙織が知ったらショックだろうなあ。両想いだったのに、振られちゃうなんて」


「おい、今のは絶対沙織にも言うんじゃねえぞ!」


明らかに焦った様子で、彼は私に詰め寄って来た。




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