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狐もふもふ
【ラブコメ 官能小説】

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出会い〜そして〜-14

「ふぇ? え……ぼ、僕のことが!?」
「そうじゃ。昔、お主に助けてもらった時から私はお主のことが好きじゃったのじゃ」
「そ、そんな昔から?」
 あの時は本当に大したことは出来なかったし、何よりあの時の行動は当然の行動で、誰
だってあの場に居れば僕と同じような行動を取ったはずだ。
 だから、それだけの行為で僕に惚れるというのは……
「お主の考えも分からぬわけではない。しかし私はあの時、お主に惚れてしまったのじゃ。
 いくらお主でも私の想いをあり得ないことだと否定はさせぬぞ」
 それはそうだ。僕にコンさんの想いを否定する権利はない。実際に世の中には一目惚れ
というのもあるし、あれだけのことでコンさんが恋愛感情を抱いてしまうのは、決してお
かしなことではない。
「先ほどの言い方が気に入らぬと言うのなら、改めて言わせてもらおう。
 私はお主が好きじゃ。大好きなのじゃ。故にお主とエッチをしたいと思っておる」
 堂々と胸を張っての告白。一切の照れや迷いのない真っ直ぐな瞳。
 あぁ、これは冗談なんかじゃないんだね。
「……お主の答え、聞かせてもらえぬか?」
 上から覆いかぶさるように顔を近づけてくるコンさん。近づいてきて初めて分かったこ
とだけど、コンさんの瞳が不安に揺れていた。
 きっと今物凄く不安に押しつぶされそうなのだろう。僕が返す言葉。それによって色々
なモノが変わってしまう。そんな分岐点に立った僕の答えは――

「僕も……コンさんとエッチをしたい、です」
 僕がコンさんに抱いている気持ち。この気持ちが何なのかはまだ分からない。だけど、
少なくとも嫌悪感は抱いていない。むしろ好意を持っているだろう。
 ただ、それがコンさんほど大きいのかと問われるとまだ分からない。
 卑怯でズルい考えだけど、僕の気持ちは保留してコンさんの想いに応えようと思うんだ。
 そうすれば、僕のこの気持ちも理解出来るかもしれないから。
「そうか♪ 私とエッチをしてくれるのじゃな♪」
 両手をあげて喜ぶコンさん。ただ一言エッチをすると言っただけでこの喜びよう。
 本当に心から僕のことを好きでいてくれてたんだね。
「それでは早速――」
「ん、んむ……っ!?」
 喜ぶコンさんに無理やり口を塞がれてしまった。ぷっくりとした柔らかな唇。その唇が
僕の唇に当たっている。
「んちゅ、んむ……ちゅっ」
 呼吸をするのも忘れて唇を重ねてくる。唇と唇の隙間で唾液が小さな水音を立てている。
 ぴちゃ、ちゅぱ……空気を含んだ唾液はイヤらしい音となり僕の耳に入ってくる。
「んん……ん、んぁ……っ」
「はん、ん……ちゅ、んぱ……っ、はぁ」
 長いキスを終えたコンさんの表情をとても恍惚としており、妙に色っぽかった。
「キス……してしまったの」
「そう、ですね」
 僕にとっての初めてのキスはなんともいえない味がした。よく初めてのキスは甘酸っぱ
いレモンの味がするなんて言うけど、レモンの味というより……コンさんの味がしたかな。
 ――って、あまり意味の分からないことを言ってるよね。でも、なんていうか言葉でい
い表せない感じの味だった。不味いとか不愉快とかではなく、不思議なふわふわとした味、
そんな味がしたんだ。
「夢にまで見た行為。お主とこういう行為が出来て、私は実に幸せ者じゃ」
「コンさん……」
「なぁ、もう一度キスをしてもよいかの?」
「好きなだけ満足するまでキスをしていいですよ」
 キスだけで、そこまで嬉しそうにしてくれるのなら、いくらでもキスをしてくれていい。
 コンさんが嬉しそうに、幸せそうに微笑んでいると僕まで嬉しくなってくるから。
「じゃ、もう一度……んっ、んちゅ、ちゅる……」
 再び重ねられるコンさんの唇。先ほどと同じようなキスだが、一つだけ決定的に違う部
分がある。それは激しさだ。
 さっきも呼吸を忘れるほどのキスだったけど、今回はもっと激しい。ただ唇を重ねるだ
けの行為ではなく、舌を僕の口の中に侵入させてくるようなキスだ。
「んは、あん……んむっ、れろ、ぁ……っ」
 コンさんの舌が僕の口の中を蹂躙する。歯を舐められ、口内を思いっきり舐めまわされ
舌を絡めとられる。
「んはっ、あ……はっ、んん……んっ」
「ふあ、は……あっ」
 まさか二度目のキスで、ここまで激しくなるとは思わなかった。トロンとした表情でも
う一度キスをしたいと言うから、甘く啄ばむかのようなキスをされるかと思ってたんだけどね。
「んんっ、んちゅ、れろ……ちゅ、ちゅっ、ちゅぱっ」


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