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ビターチョコ
【青春 恋愛小説】

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ビターチョコ-5

「まだ、のこってるよ?」え?あ、チョコか。
「じゃあ、全部食べちゃうな!?」
「うん!」
「しっかし、それにしてもブッサイクなチョコだな〜…」
「あ、ひっどーい!!これでもガンバって作ったんだからねー!」

知ってるよ。ちゃんと分かってる。

「コレ…俺のためにか〜…」
…あ、あれ、視界がぼやける…。
「あははは…」

そっか、もう我慢する必要ないんだ…。
端から見たら、滑稽なのかも知れない。
泣きながらチョコ頬張ってるんだもんな。
でも、いいさ!
笑いたきゃ笑え!!
俺、今メチャメチャ幸せだもん!!!


生まれて初めての手作りチョコは…
愛情詰まった幸せのチョコ…
涙でちょっぴりビターな味がした………。





後日談
どうして真理と材料を買いに行くことになったんだろう、という疑問は、ニコニコした和也の一言で解決した。
「あ〜あれ。俺が仕組んだ!」
お前のせいで、こっちは失恋しかけたんだぞ!!
な〜んてことは、今さら言えないよな〜…。はぁ〜。

ちなみに、合計13個ものチョコを貰った和也くん。
その内、本命は?って尋ねると…
「いや〜なぁ〜あはは。……まぁ来年また頑張るよ!」
だってさ。


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