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双子よめ
【ラブコメ 官能小説】

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お嫁さんはどっち?-5

 俺だって男だから、女の身体に興味だってあるんだ。出来ることなら見たいと思ってしまう。
 ただ、自分からは見せて下さいとは言うことが出来ないんだ。ほんと、俺ってヘタレだな。
「どうなんだ陸。あたし達の身体を見てみたいのか?」
「どうなんですか? りっくん」
 ズズイっと顔を近づけてくる。あまり近づかないでくれ。そんなにも近づかれたら、見えてはいけないものが見えてしまうから。
 二人の胸元が見えてしまうから!
「べ、勉強をしよう! そろそろ休憩は終わりでいいだろ!」
 強引に勉強をするという状況に持っていくしかない。まだ腕に胸が当たっている方がマシなくらいだ。
「勉強なら保健体育がいいですね」
「そうだな。保健で人の身体の仕組みを理解するのがいいんじゃないのか」
「いやいやいや、保健体育はまだ早いんじゃないのか?」
 人の身体の仕組みはまだ知らなくてもいいだろ。それよりも普通の勉強をしようぜ。
「陸。ヘタレも大概にした方がいいよ」
「うぐ……っ」
 分かっている。二人が俺にアプローチをしてきているのは充分理解している。自分の方が俺の嫁に相応しいと、自分を選んでくれと。
「りっくんがスケベでも私達は怒ったりしないよ。むしろスケベで、私達を求めてくれた方がいいかな」
「いや、でも……」
「ほんと陸は何を渋っているんだよ。あんま女に恥をかかせるなよ」
「そうですよりっくん。別にエッチなことをするわけじゃないんですよ。ただのお医者さんごっこをするだけなんですよ♪」
 保健体育の勉強から、お医者さんごっこに変わってるし。
「本当にするつもりなのか?」
「本当ですよ」
「そうだよ。あたし達は本気だよ」
 冗談を言っているような顔じゃない。これはマジでお医者さんごっこをするつもりだ。
「……はぁ。分かったよ。やればいいんだろ?」
 俺も覚悟を決めるしかないな。二人の想いを受け止めるしかないな。
「では、りっくんが先生ね。それで私達が患者さんでいきましょう」
「ああ」
「じゃ、張り切っていこー!」
 普通の勉強会のはずが何故か、お医者さんごっこをやることになってしまった。
 ほんと、何でこんなことになったんだろうな。俺は普通に勉強を教えるつもりで彩花の部屋に来たのにな。
 まさか保健体育を教えることになるとは思わなかったよ。
 つーか、場合によっては俺が二人に教えられるのか?
 女の身体というものを……って、俺は何をアホなことを考えているんだ。二人の身体を隅々まで調べたいだなんて。
 女の子の大事な部分を弄りたいだなんて――俺は最低だ。
「先生……身体の調子が悪いんですけど……」
 自己嫌悪に陥っている俺を気遣うこともなく、お医者さんごっこがスタートしてしまった。
「うぅ……身体がダルイよぉ……」
「私達、死んでしまうのでしょうか?」
「……」
 どこまで重症の設定なのだろうか? 死ぬ可能性があるってやりすぎだろ。
 まぁ、この二人の設定はどうでもいいとして、ここはやはり俺の台詞は一つしかないんだろうな。
「……では、身体の調子を見るので服を脱いでください」
 出来るだけ役になりきって言葉を紡ぐ。お医者さんごっこの定番といえば、まずは服を脱ぎ胸に聴診器を当てることだろう。
 心音を聞く。それがもっともポピュラーじゃないだろうか。
「はい、分かりました」
「服を脱げばいいんだな」
 俺の言葉に二人が同時に服を脱ぐ。
 俺の目の前に現れる二人の素肌。スベスベとしてそうな肌に可愛らしい下着。彼女達の膨らみを隠すように当てられたブラジャー。それが俺の視界に入ってくる。
「先生……早く、見てください」
「あ、あぁ……」
 聴診器を胸に、聴診器を…………って、聴診器なんか手元にねぇよ! 大体、普通の家庭に聴診器とかあるわけがないだろ。
 聴診器もないのに、どうやって二人の身体を見れば……
「先生、どうしたんだよ? 早く見てくれよ。この格好、意外と寒いんだけど」
 部屋の中に居るとはいえ、服を脱いだ状態のままでいるのは寒いらしい。だけど、二人身体の心配をしている余裕が今の俺にはない。
 この状態をどう収めるのか、そればかりを考えてしまう。何も道具がない状態でお医者さんごっこなんて、どうすればいいんだよ。
「りっくん、りっくん……」
「なんだ、彩菜」
「あのね、道具がなくても大丈夫ですよ。触診をすればいいんですよ」
 俺の焦りを感じとったのか、彩菜が打開策を授けてくれた。しかし、触診って直接二人の身体を触れってことだよな……自分の手であの膨らみを……
「あーもう、じれったいな! さっさと調べろよ!」
「んな――っ!?」
 彩花に無理やり手を取られ、それを自身の胸に当てる。
「あ、あああ、彩花っ!?」
「ほら、どうなんだよ? ちゃんと調べろよ」
 ブラジャー越しに感じる彩花の胸の感触。柔らかくてシッカリと触り心地のある胸。
 その胸に俺の手が触れている! 動かせば感触を味わうことが出来る!
「……ごくり」
 ふに、ふに……ふにゅん。
 二度、三度と手を動かし、彩花の胸の感触を確かめる。
「……んっ、んぁ」


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