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It's
【ラブコメ 官能小説】

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★★★-5

湊がお腹をティッシュで拭いていると、陽向は泣いていた。
「…っう」
「どした?」
陽向は手の甲で目を隠して泣きじゃくった。
「湊…」
隣に寝そべり布団をかけると、陽向は湊に抱きついた。
「ん?」
「湊が…好き…。嫌になっちゃうくらい…湊が大好き…」
陽向はそう言うと子供のようにわんわん泣いた。
その言葉にどうしようもないくらいの愛おしさに支配される。
小さな身体を抱きしめる。
「キス…して…」
涙で潤んだ瞳で言われ、胸が疼く。
優しく唇にキスをすると陽向はポロポロと涙を零した。
もう一度キスをする。
「もっと…」
「ん?」
「ギュッてして…」
抱きしめていた腕に力を込める。
「こう?」
「ん…」
髪を撫でると、陽向は湊の胸に顔を埋めた。
「湊…大好き…」
可愛い声で呟かれる。
湊はしばらくして泣き疲れて眠ってしまった陽向の寝顔を見つめていた。
このあどけない無防備な寝顔を見る事ができるのは自分だけだ。

強気で意地っ張りかと思えば、泣き虫だし。
サバサバしているのかと思えば、甘えん坊だし。
ズボラなところはイメージ通りだけど。
でも、いつも素直で裏表がない。
俺は本気で風間陽向に惚れているんだ、と自覚した。
「陽向…」
スヤスヤ眠る愛おしい彼女に呼びかける。
反応なんて求めていない。
呼びたかったから呼んだだけだ。
『好きだよ』
まだ一度も言えていない「ス」と「キ」を合わせただけの単純な二文字。
単純だからこそハードルが高くて難しい。
不器用な自分に嫌気がさす。
でも、俺もお前みたいに素直でいたい。
そう思わせてくれた。
聞こえてるかな?
聞こえてないだろうな。
寝てるお前にしか言えねーよ、恥ずかしくて。
湊は微笑んで「大好きだよ、陽向…」とそっと呟いて目を閉じた。


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