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恋愛戦隊ラブレンジャー
【その他 官能小説】

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恋愛戦隊ラブレンジャー-2

『でも、具体的には何をすればイイのかなぁ?』
亜希ちゃんが口を開いた。
『どんな事でもイイと思います。自分の得意分野で、番組の役に立つなら。リーダー、そう思いませんか?』
『うん、拓磨の言う通りだ。必ず人には得意な事がある。それを番組に反映させるんだ。』
『じゃ、俺様ならドライビングテクニックだな。』
『そんな感じた。ひとつの長所を延ばす。そして、それを番組で使って貰える様、掛け合ってみるんだ。』
『なるほど。そうすれば披露する場面が出来るってワケですね。』
『オマケに、そのシーンは主役様って事か…』
みんながノッてきた。そして私もワクワクしてきた。本当の意味で、五人がひとつにまとまる。そんな感じがした。
『じゃみんな、来週までに考えよぉ。そして、何としてでも売れる為に頑張ろうねっ!』
亜希ちゃんの元気な声。決まった。個人としてのセールスポイントの強化。それがみんなの課題になった。
『みんな、ありがとう…ホントは却下されるかと思って不安だったんだ…』
『リーダー様、そんな弱気になるなよ。』
『そうですよっ!リーダーの提案、素晴らしかったですっ!』
興奮した私。リーダーを応援する言葉が出た。
『うんっ!イイ目標が出来ましたねっ!これからの撮影、気合い入れて頑張りましょう!!』
最後を締めた拓磨君。みんなの希望を乗せた車は、そのまま次のスタジオへと向かって行った…

−『へぇ。みんな、何だかんだ言ってもしっかり考えてるんだぁ。』
ハンドルを握りながら、マネージャーさん〈佳代子〉が答えた。
例の会議室の中での話。それを彼女に説明していた。
『で、私も何かやりたいんですっ!差し当たっては、基礎体力の向上を考えてるんですが…』
『イイわねぇ。私は賛成だな。多分、社長もこの話を聞いたらOK出すはずよ。』
『ホントですかっ!?ありがとうございますっ!!』
『まだ決まったワケじゃないんだから、張り切るには早いわよ。』
たしなめる様に佳代子さんが言った。少し先走り気味だ。
しかし、何かを成し遂げたい。そんな気持ちが出てくる。前向きな考え。それをみんなと共有出来る喜び。ワクワクしてたまらなかった。
『とりあえず、撮影の合間に行くって感じになるわねぇ。かなりハードになるとは思うけど、大丈夫?』
『はいっ!何とか頑張ってみますっ!』
『じゃ、明日の朝、迎えに来る前に社長に相談してみるから。』
佳代子さんがそう言うと、車が減速した。事務所の寮になってるマンションの前。
『佳代子さん、それじゃお願いします。』
…カチャッ!
車を降り、頭を下げる。
『うん、分かったわ。私もみんなの事、応援したいからね。』
『じゃ、お疲れさまでしたっ!』
そして、私は小走りにマンションへと入っていった…

−『おはようございますっ!』
『う〜っす!』
『おはよう!』
控え室にはみんな揃っていた。どうやら、私が一番最後らしい。
『ねぇ、杏子ちゃん。昨日の事、何か考えたぁ?』
亜希ちゃんが声をかけてきた。
『うん、少しはね。昨晩、帰りにマネージャーさんと話して決めたの。社長もOK出してくれたから、すぐにでも始めたいくらい。』
『イイよなぁ、杏子ちゃんは。私なんかまだ、何も決まってないよぉ…』
悩み顔の彼女。それを察したのか、リーダーが声をかける。
『別に焦る事はないよ。自分のペースでゆっくりと。それでイイんだから。』
『でも…私には何もぉ…』
すると、拓磨君が切り出した。
『二人とも、高校時代の部活は何を?』
『あっ!その手があったぁ!!私、体操部だったんですよぉ。』
『なら、回転系のアクションとかイイじゃん。で、杏子様は?』
『私…剣道部でした…』
『じゃ、殺陣とかはどうです?意外と将来、役に立つかもしれませんよ。』
私は中学生時代から剣道をしていた。そして、高校の時には全国大会にも出場している。
『殺陣かぁ…』
つぶやく私。しかし、なぜか周りは乗り気だ。
『女剣士って響き、何かカッコイイよなぁ。』
『キル・ビル状態!?』
何か凄い事になってきた…
お互いの長所を延ばす。それがこんな形になるとは…
『さぁ、会議はここまでっ!
スタジオ撮りの時間だ。みんな、行くぞっ!!』
『お〜っ!!』
控え室に掛け声が響く。しかし私は、大きな不安を抱えたままだった…


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