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変態少年と、天然お嬢様の物語
【学園物 恋愛小説】

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付き合い始めて一週間…事件は起きた。-1

 付き合い始めて1週間がたったころ…
 学校では彼と付き合っていることはまだ誰にも言ってない。
 言うと色々面倒なことになるから。彼が黙ってくれているとも思わないが…
 とりあえず、付き合って数日間は言わないで居てくれた。
 しかし、ある日のこと…

「…おはよう〜…」

「おはよー真菜ちゃん!ふふふ…」

「何?零美…ニヤニヤして、気持ち悪いなぁ…」

 教室に入ると、小学生のような小さな女の子が私におはようと言った。
 髪型は私と同じツインテール。
 彼女は私の親友の望月 零美(もちづき れいみ)。
 彼女も霊音と同じ幼馴染である。
 彼女はあいさつをするなりにやにやしながら私を見た。
 ちらっと麗音の方を見る。彼は席でいつもどおり寝ていた。
 そんな私の行動を見て、彼女はさらに嬉しそうな顔をした。そしてこういう。

「ふふふ、分かりやすいなぁ真菜ちゃん」

「何が?」

「ごまかしても無駄よ。君…麗音君と付き合ってるんでしょ〜」

「は…?」

 彼女が言った瞬間、ざわついていた教室が一気に静まり返った。
 一瞬の沈黙の後、全員こちらを見て私に詰め寄ってくる。

「い、今の話本当ですか!?」

「うぇっ!?ちょ、ちょ…な、なななな…なんのこと?なんのことかさっぱりなんだけど!て、てかあいつはただの幼馴染で…そんな関係じゃ…」

 クラスメイトに囲まれ、必死に否定する私。そんなとき急に後ろから誰かがのしかかってきた。

「冷たいなぁ〜真菜ちゃん…この間あんなことまでしたのに否定するなんて…
 俺とはお遊びだった?」

「ぎゃぁぁぁぁぁ!?な、なんで起きてるんだよ!て、てか誤解を招くような言い方するな!」

「んで麗音、春風さんと付き合ってるって本当か?」

 麗音の親友である、安斎 海人(あんざい かいと)が彼に聞く、すると彼は軽い口調でこう答えた。

「あぁうん。事実事実〜。こいつ素直じゃないからさ〜。今まで黙っててごめんな〜」

 軽い口調でクラス全員にばらす彼。必死に隠し通してきたことが今ここで一瞬にしてクラス全体に知れ渡った。

「こ、この馬鹿!なんてことを…」

「だって、黙っててもばれるし。天才少女さんに」

 彼がそういうと、零美が得意げな顔をした。彼女はテストで毎回学年一位を取る天才少女なのだ。噂によると全教科500点でそれ以下はとったことないとか…
 さらに、小学生のころからすでに学力が東大生レベルだったとか…
 見た目は小学生の癖に、ものすごく頭がいいのである。

「逆になんで真菜ちゃんは知られたくないわけ?」

「だって…い、いじられるもん…零美に」

「だって、真菜ちゃんの反応可愛いもん♪」

「…う、うるさい!可愛くなんか…ないもん」

「そういうところが可愛いんじゃないか〜ふふふ…」

「うるさい!うるさいうるさいうるさい!」

 結局私は彼女に散々いじられたのであった。


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