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たねびとの歌
【ファンタジー 官能小説】

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種付け師誕生-5

わしは若い娘の口から淫猥な言葉がさらっと出てきたことに興奮し、サクラの奥に自分の物を腰を入れて突っ込んだ。
一回目と何か違う感触がした。何か吸い込むような内部の肉の動きがしたのだ。
はじめは気がつかなかったがサクラの中に蛭のような生き物が何匹もいて精を吸い取ろうと待ち構えているような感触がしたのだ。
サクラはわしの顔を祈るような表情で見つめていたが、下半身は獰猛に動いていた。
顔は修道女で下半身は獣のようでそのギャップがわしをより興奮させた。
わしは腰を激しく動かした。とにかく中に一杯種を出すことを目指して一気に全力疾走した。
やがてサクラの顔は変化して行った。祈るような顔が泣き顔になり、熱病にうなされたようになり、そして夢遊病者のようになった。
その間出された声もくぐもった声がすすり泣きになり意味不明の唸り声になって、最後には掠れた長いうめき声になった。
わしはきっと一緒に逝ったと思う。
あれだけカエデの中に出したはずなのに、サクラにもたっぷり出した。
それがドクンドクンと出ているのを膣の中の生き物が吸い込んでいるかのように、空っぽになるまで出尽くす感じだった。
ドクンドクンがトクントクンになりチビリチビリ……ポトンとなるまで吸い取られた気がした。
わしは体を離すと、すぐ傍にカエデが立っているのに気がついた。
「サクラ、そのまま動かないで、腰の下に枕を入れて種がこぼれないようにしなさい」
いつの間にかカエデは起き上がってサクラに手伝って腰の下に枕を入れていた。
「ママもしなくて良いの? うまく行けば補助金が出るよ」
けだるそうにサクラが言うと母親のカエデは首を振った。
「残念ながらママは生理が終わったばかりだから卵が子宮に着いてないの。
でも久しぶりのセックスだったからすっきりしたわ。サクラに感謝してるよ」
「うん、ママこれで私も赤ん坊が授かるね。大臣のお嬢様並みだね」
「うん……そうだね」
そう言ってからカエデはわしの前に膝まづいて全裸のまま土下座した。
「ありがとうございました。本当に感謝の言葉も思いつきません」
それから娘っ子のサクラをそのまま寝かせておいて、カエデは素早く服を着るとわしを居間に連れて行った。
ずっと歌い続けていた男達にカエデが目で合図をすると、父親が言った。
「えっ、今夜は泊まって行ってもらおうと思ってたのに、もうお帰りですか?
ちょっと待って下さい。今車を呼びますから」
息子が電話をかけている間に父親はわしに耳打ちをした。
「お疲れのところを申し訳ないのですが、ここに長居すると近所の者が怪しむのです。
ご老人なのでまさか種人だとは疑われないとは思いますが、見知らぬ男が出入りしたことは感づかれていると思います。
いずれ娘が妊娠したことが分かれば必ずあなたさまの正体を知ろうとします。
ですからタクシーでは家から離れた繁華街で必ず降りてもらいます。
そしてもう一度別のタクシーで乗り継いで帰ってください。
その時には身につけているものを変えて頂きます。今上着と黒縁の眼鏡と帽子を差し上げます。
二度目のタクシーを拾うときにこれを着て下さい。バッグに入れておきますので必ずそうして下さい。そして降りてからは、これらのものはバッグごと捨てて下さい。
そして用心の為に二度目のタクシーもご自宅の前に止めないで下さい」
わしは随分用心するものだなと思ったが、サクラから聞いた宝籤の例え話を思い出して納得した。
わしはその日は父親の指示通りに用心に用心を重ねて家路についた。 

    


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